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植生調査と境界確認の実施
2021年1月17日、近々杉木の伐採を行う山林の植生調査を行いました。
この杉木の林は、伐採後、広葉樹林に戻したいと考えています。
この杉林の特徴は、広葉樹の中に3haほどの面積で植樹されていることです。
そのため、広葉樹林に戻すため、どんな木々が周辺に生えているのか?
その木々から、徐々に伐採後の土地に植物が伸びてくることが可能なのか?
それとも、植樹が必要なのか?
などを見極めるため、地元折橋の協力者と、まどか折橋推進メンバーの合計8人で調査を行いました。
伐採を行う杉林。およそ30ha。
周囲は、広葉樹。雑木林に囲まれています。
常緑性の植物、アオキ・アセビが目立ちます。
杉林の落ち葉。杉林の土は、踏み心地が薄く堅い。杉の葉は、耐腐性があり、広葉樹の落ち葉に比べて栄養分が少なく、分解者であるミミズや微生物が育ちにくい。
山菜のゼンマイの枯れ葉が混じっています。
一方、広葉樹の土は、厚みがあり、ふかふかした踏み心地。
針葉樹の落ち葉に比較して、栄養があり、分解者による分解が進みやすい。
腐葉土となることで、豊かな土壌を育む。
境界の確認も併せて行っていきます。
ヤマザクラ
ホオノキ、シデ、ナラ の木などが確認できました。
樹を表皮だけで判別するのは難しく、木の葉が繁る季節にも、改めて調査を実施します。
境界より先に植樹されたヒノキ。
ヒノキの林には、何も生えなくなります。
ヒノキは耐腐性が杉よりも強く、また、樹々を密集させた環境であるため、地面に太陽光が届かず、他の植物が育つことができなくなります。
簡易的なシードトラップを設置。
周辺環境から、植物が進出できるのか、種を回収できるか、簡易的に観察します。
森を育てることは、たくさんの時間を必要とするうえ、簡単ではありません。
ですが、大切に、丁寧に行っていきたいと改めて決意しました。