命=時間/知覧で感じた怒り
こんにちは、社会人大学生のまどかです。
先日、友人と鹿児島を旅してきました。
その中で訪れた、知覧特攻平和会館。
そこに展示された若き特攻隊員たちの遺影や遺書を目の前にして、
私はただ悲しむだけではいられませんでした。
湧き上がったのは、怒り。
それは、彼らの命が奪われたことへの怒りであり、
その命令をした人間たちへの怒り、
そしてそれを正当化しようとする言葉たちへの怒りでした。
▼知覧特攻平和会館 HP
https://www.chiran-tokkou.jp
彼らはまだ10代後半から20代前半。
これから恋をし、仕事をし、人生を築いていくはずだった彼らが、
他人の命令で命=時間を奪われたのです。
それだけではありません。
その行為を
「あなたの犠牲で、未来の数多くの日本人が救われる」
「今後の日本の発展のためなのだ」
といった美しい言葉で覆い隠し、
彼ら自身にもそれを信じ込ませるような仕組みがあった。
そう考えると、悲しみ以上に許せない感情が湧いてきたのです。
◾️命=時間という考え方
私は、
命とは時間そのものだと考えます。
人は誰しも限られた時間を持っています。
それは平等に与えられたものであり、
だからこそ、その使い方にこそ、
その人の生き方が表れると考えています。
◾️日常に潜む「命の無駄遣い」
例えば、無駄な会議や非効率な業務。
私がこれらが許せないのは、
それがただ「時間を浪費している」だけではなく、
「命の一部を奪われている」と感じるからです。
すこし大げさではありますが、
人生というのは、積み重ねた時間の結果でしかありません。
その時間を誰かの都合で浪費させられることは、
自分の命を粗末に扱われるのと同じことではないでしょうか?
また、遅刻や約束を守らない行為も同じです。
遅れる側は気軽な気持ちかもしれませんが、
待たされる側の時間はどうなるのでしょう?
それならドタキャンしてくれた方がまだいいよね。
空いた時間をどう使うかの自由があるから。
でも遅刻にはそれすらない。
その時間が本来どんな価値あることに使われたか、
奪った側は想像しないままです。
私たちの日常は、気づかないうちに
奪い奪われる時間であふれています。
たとえばSNSの無駄なスクロール。
最初は軽い気持ちで始めたものが、
気づけば1時間、2時間と過ぎている。
ニュースアプリの通知に引き込まれ、
興味のない情報を消費している時間も同じです。
不毛な口論や不要な説教、
しつこいセールスや迷惑電話もその一例です。
特に、感情的にエネルギーを使いすぎるような口論は、
相手の時間を奪うだけでなく、自分の時間も無駄にしています。
「これ、本当にやるべきことだった?」
と振り返る場面が増えれば増えるほど、
それは時間を粗末に扱った証拠なのかもしれません。
◾️知覧特攻で感じた「命の無駄遣い」
日常の無駄な時間も悔しいですが、
戦争というシステムが若者の命を奪うことは、
それ以上に恐ろしい「命の無駄遣い」です。
特攻という作戦の本質は、命を捨てること。
飛び立った若者たちは、二度と戻らないことを前提に出撃しました。
彼らの未来はどこにあったのでしょうか。
彼らがこれから経験するはずだった恋愛や仕事、家族を持つ喜び。
そのすべてが、「国のため」という名の下で奪われました。
しかし、そこにあるのは「国のため」という美しい言葉だけではありません。
それを命じた大人たち、そしてそれを支持した仕組み。
命を尊重するどころか、それを消耗品のように扱った人間たちが
そこにはいたのです。
知覧では、多くの特攻隊員たちの遺書が展示されています。
その中には家族への感謝や未来への思いが綴られていましたが、
それが逆に胸を締め付けました。
「この言葉がどれほど本心だったのか?」
きっと彼らにも「生きたい」という思いがあったはず。
それを覆い隠すために使われた美辞麗句が、
命の無駄遣いを正当化していたのだと思うと、
怒りが収まりませんでした。
◾️どんな時間を過ごすかは、どう生きるかということ。
知覧特攻平和会館の見学を通じて、
「命=時間」という考えがさらに強くなりました。
私たちが普段何気なく使っている時間は、
自分の命そのものです。
それをどう使うかは、人生そのものをどう生きるかにつながります。
また、自分の時間を大切にするだけではなく、
他人の時間を奪わない配慮も必要です。
約束を守ること
効率的に仕事を進めること
他人の感情やエネルギーを無駄に消耗させないこと。
それらがすべて、命へのリスペクトにつながるのだと思います。
みなさんにとって、大切な時間とはどんな時間でしょうか?
日常の中で「これは奪われたくない」と感じる時間がありますか?
あるいは、無意識のうちに他人の時間を奪っていないか、
振り返る機会を持ったことはありますか?
◾️時間を大切にする生き方を
知覧特攻で感じた怒りを胸に、私は改めて考えました。
自分が生きる時間も、周りの人が生きる時間も、もっと大切にしたい。
無駄な業務を見直すこと、
SNSや不毛な口論から距離を置くこと、
そして、自分の人生のために何をすべきかを考えること。
命=時間。
この言葉が、あなたの毎日の過ごし方を少しでも見直すきっかけになれば幸いです。
大切な時間を奪わず、奪われずに生きることで、
私たちはもっと命を輝かせることができるのではないでしょうか。
あなたの命=時間が、もっと尊いものとして使われますように。