さて、ヘナの文化について語ろう!
こんにちは。
キルクルスの藤田 円です。
本日、さそり座の新月にお届けするヘナメールの第7回目。
今回のテーマは「ヘナの文化」です。
ヘナが使われはじめたのは、
紀元前1900年頃と言われています。
エジプト、イスラエル、そしてインドで歴史的にどのように
ヘナが使われてきたのかをご紹介します。
紀元前1500年頃に古代エジプトで編纂された医学書
『エーベルス・パピルス』にヘナについての記載があります。
おもしろいことに、そのパピルスには、
症状によってヘナの産地や使う部位が細かく指定されているのです。
産地は、ナイル川流域だと思われますが、
とくに「北のヘナ」「野原のヘナ」「湿地のヘナ」「牧草地のヘナ」など、
部位別では「種のヘナ」「棘のヘナ」「草のヘナ」
といった具合に記されています。
当時の人々は産地や部位によって、ヘナに含まれる成分が異なる
ということがわかっていたのでしょうか。
使い方としては、種子から圧搾した油を塗ったり
樹皮と葉っぱを浸け込んだオイルでマッサージをしたり
ヘナを入れた水を飲んだりetc. ...。
また、爪にヘナをつけることで感染症を防ぐなど
古代エジプトの人々が、薬としてヘナを使っていたことがわかります。
かの有名なクレオパトラがヘナを使っていたという話がありますが
古代エジプトの人々には特別なものではなく、
馴染みの植物だったようです。
ほかにもマニキュアや、髪を綺麗に見せるために、
さらに花から香りを抽出して香油的に使っていたとも言われています。
次は,ところ変わってイスラエルです。
イスラエルでヘナは、ブドウ畑の風食や動物の侵入を防ぐために、
生け垣に使われていました。
旧約聖書のソロモンの章では、
良い香りのするヘナの花に「恋人たちを守る、喜ばせる」
といった意味があったため、
「愛するもの」の比喩として、セクシャリティな場面で登場します。
ちなみに旧約聖書でヘナはcamphireと記載されています。
古代エジプトとは異なる視点でヘナを見ていたことは興味深いですね。
最後にインドを見てみましょう。
インドの伝統的な医療と言えばアーユルヴェーダが有名です。
アーユルヴェーダで髪は、老廃物の一種であり、
排出器官でもあると考えられています。
そのためヘナは、体の中の悪いものを出し、
悪いものから身を守るお手伝いをする植物だと考えられています。
さらにヘナを使うと顔が引き締まり、
肌ツヤが良くなり、目は輝きを増すとも言われています。
使い方としては、頭に塗ったり、メヘンディ(ヘナで肌を染めたり、美しい模様を描いたりすること)のように体に塗ったりもします。
興味深いのは、インドやパキスタンでは、
結婚式の前や妊娠中、さらに出産後などにメヘンディをします。
メヘンディが乾くまでしばらくは動けません。
必然的にそれがリラックスする時間になります。
(防虫や収れん、リラックス作用がヘナにはあります)
とくに出産後の女性は、描いたヘナを落とさないように
家事などを別の人に頼むなど、
産後に女性が休めるような仕組みがヘナによってつくられているようです。
(ヘナがピッタを鎮めるとも言われています)
さて、このメヘンディ、「魔除け」でもあります。
描かれる模様一つ一つに意味があり、
例えば子供が生まれた時は太陽のように元気で、
光に守られるよう願いを込めて「太陽」を描くそうです。
日本で麻模様の衣を赤ちゃんに着せるのと似ていて、
すてきな風習ですね。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回は〈ヘナの植物論〉についてお届けします。
それでは次の満月までごきげんよう!
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