【BL二次小説】 ケッコンカッコカリ⑧
翌週のレース会場。
「福富」
福富が開会式の後にざわつく会場内を歩いていると、声を掛けられた。
振り向くと、声を掛けてきたのは総北高校の主将、金城だった。
「金城」
「久しぶりだな。どうだ調子は」
「絶好調だ。……膝はもういいのか?」
「ああ。ありがとう。大丈夫だ」
「そうか。今回はオレ達箱学が優勝をいただく」
「ほう。凄い自信だな」
「今回のオレ達はひと味違う。先日のインターハイのようにはいかん」
「そうか。楽しみにしている」
金城は笑顔で手を振って去って行った。
箱学のテントに戻ってきた福富は、メンバーに声を掛ける。
「オマエ達。準備はいいか」
「バッチリだぜェ、福ちゃん」
「早く走りたくてウズウズしてるよ、寿一」
「フフン。いつでもOKだ、フク」
3人は元気いっぱいである。
「寿一。尽八。このレースで恩返しさせてもらうよ」
「二人に見せてやんよ。一番高い表彰台からの景色をなァ」
「当然だ。そのためにオマエ達を夫婦にした。必ず優勝を勝ち取る」
「さあ見せてもらおうか。貴様達の息がピッタリなところをな」
「まかせろ。オレと靖友は一心同体だ」
「一緒に連れてってやるぜェ!ハネムーンによォ!」
“選手の皆さんはスタート地点に整列願います”
会場のアナウンスが流れる。
「よし!行くぞ!!」
「「「おう!!!」」」