解散したはずの、ワイルドマイルドを観に行った。
11月3日、千葉LOOKの30周年アニバーサリーイベントで、解散したはずのワイルドマイルドが一夜だけ復活してライブをすると聞いて行ってきた。
16年前、千葉に越してきた最初の日に新星堂で買った「エチュード」。もう聴くことはないと思っていた"第3番"にはすっかり心を持っていかれてしまった。
「白いスニーカー」の"羽根広げどこか飛んでった"のコーラス、あんなにきれいだったっけ。朝焼けの広い空が見えるようだった。「357」の衝動と哀しさも際立っていて、40代のワイマイはこうなのか、と思った。歳とともに強みや魅力は変わるんだなあ、って。
最後にそれぞれの活動告知をしたのがよかった。彼らには今の生活があって、ここに未練はないんだなと思った。アンコールに定番の僕歌ではなく季節はずれの夏の終わりを選んだのも合ってたと思う。ワイマイはみんなにとって忘れられない思い出であり、それはつまり過去だということ。なんだか安心した。
メンバーの元気そうな姿もフロアの懐かしい顔ぶれもうれしかったけど、終演後は何だか余計なことばかり話してしまいそうで、そそくさと帰ってしまった。会場に集まったことやステージとのコール&レスポンスがすべてで、何を言っても蛇足になると思った。余韻を大切にお腹に抱えて総武線で帰った。
解散から10年、今だから聴けるワイルドマイルドがあった。10年後にまたワイルドマイルドが聴けるなら、違った味わいがきっとあるね。