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やはりこの会社では働けない…「下町ロケット ガウディ計画」20230808
ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年―。大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。量産を約束したはずの取引はあえなく打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、NASA出身の社長が率いるライバル企業とのコンペの話が持ち上がる。そんな時、社長・佃航平のもとに、かつての部下からある医療機器の開発依頼が持ち込まれた。「ガウディ」と呼ばれるその医療機器が完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという。ロケットから人体へ―。佃製作所の新たな挑戦が始まった!
「下町ロケット」の2作目。
なんだかんだ佃製作所を大好きになっている自分がいる。
ロケットに続き、今回は医療機器に挑戦する佃製作所。
そのうち日本のすべての産業を救うのではないかとすら思えてくる。
前作でも描かれていたが、今作でも佃社長と若手社員の仕事を巡る軋轢が描かれる。
若手の文句に対して佃社長の答えは基本的に「仕事に夢を持て」。
これを無理と思う人も多いと思うが、自分が実生活で触れてきた中小企業の社長達はこのタイプの人が多いのでとてもリアルだと思った。
(中小企業の社長というのは仕事に対して常にドラゴンボール悟空のように 「ひゃー!オラ、ワクワクすっぞ!」と思える人間でなければ成せない仕事なのかもしれない)
「下町ロケット」という先品には「仕事に実直であれば不条理にもいつかは勝てる」という理念が常にある。
なのでここで佃社長は折れてはいけないのだ。
最終的には佃社長に嚙みついた若手社員は改心するし、
今作で一番の困難に挑戦した若手社員は、仕事に夢を見出し、気合と根性と残業で解決する。
実際に仕事をしているとやっぱりそうだよな、と思う。
情熱を持ち、自分の時間を投げうって仕事に打ち込む人こそが何かを成し遂げる。
だからこそ、この「下町ロケット」を読んだ人達も、がんばればいつかは報われる、と思えるのだ。
「やはり俺みたいな奴は佃製作所では働けないな。うんうん」と思ってまた読み終えるのだった。