三日坊主日記 vol.347 『心頭滅却しても寒いもんは寒い』
いつの頃からだろう、僕はとっても冷え性だ。
若い頃から寒がりではあるのだが、ここ数年はレベル違いに寒い。というか冷たい。特に足の裏が異常に冷えるのだ。外で動いている時は良いのだけど、家で仕事をしていると足の裏がたまらなく冷たくなってきて仕事どころではなくなる。我が家はマンションで冬でもあまり暖房をつけることがないが、足の裏だけがとても冷えるのである。分厚い靴下を履いて、あったかいuggのスリッパを履いて、やっと仕事に集中できるようになる。
去年のいま頃、知人に冷水シャワーで冷え性が治ったという話を聞いた。その人も随分と冷え性に悩まされていたそうなんだけど、冷水シャワーを始めてしばらくしたら冷え性が治ったというのである。それは良いことを聞いたとさっそく試してみたら、冷たすぎてシャワーの水を体にかけることができないのだ。なんとか脚には掛けられるようになるんだけど、それ以上は無理。上半身にはどうしても掛けることができない。無理に心臓などに掛けると命に関わるので、諦めて夏まで待つことにした。
そして夏が来た。シャワーの最後に水をかぶるんだけど、さすがにどうってことない。楽々である。さっきも書いたがうちはマンションなんで、そもそも(特に夏場は)あまり水が冷たくないのだ。この調子で毎日続け、秋になり、冬になる頃にはすっかり水に体が慣れて冷水シャワーができるようになるという作戦だ。これで今年の冬は冷え性に悩まされなくて済むはずだった。その後も毎日毎日忘れずに冷水を浴び続けた。今年は秋になってもなかなか気温が下がらなかったのも幸いして、特に冷たい思いもせずに続いたのであった。
だがしかし、11月のある日、突然我が家の水道水の温度がグッと下がった。いつものようにシャワーを済ませ、最後に水温を下げた途端に冷たい水がドッと出てきて、心臓が止まりそうになった。翌る日も、その翌る日も死にそうになりながら冷たい水を浴び続けたんだけど、とうとう冷たさに耐えられなくなってやめてしまったのだ。僕はなんて意気地のない男なんだろう。おかげでこの冬も冷え性に悩まされている。
来週ある古い一軒家を借りての撮影がある。先日ロケハンに行ってきたんだけど、このお宅のリビングがフローリング(板の間ね)でめちゃくちゃ冷えるのだ。ほんの1時間いただけなのに、足の裏が冷たくて冷たくて凍傷になりかけた。撮影本番は1時間どころか丸一日掛りで撮影するので、本当に冷えて死んでしまうかもしれない。ということで、どう防寒すれば良いのかを必死で研究しているのである。スノーブーツでも履いてやろうかしら。