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三日坊主日記 vol.290 『記憶の改竄なのか』

最近たまに「自分は何者か深く考えてみる」と題して、過去を振り返って自分は何者かを考えようとしている。


それとは別に、自分の半生(反省ともいえる)を人前で話すための原稿を書いていたりする。そこでちょっと困ったことが起こったのだ。僕は高校生の時にあるテレビ番組を見て、こんなにくだらないものを作って仕事になる人になりたいと思い、テレビ業界を志すようになった。そして22歳の春に、テレビ局は無理だったけどテレビの制作会社に潜り込むことができ、紆余曲折あって広告業界へ転職しつつもいま現在まで映像制作でご飯を食べている。


しかし、調べてみると僕が影響を受けた番組は2本共にそれぞれが1982年と1983年に放送を開始しているのだ。僕が生まれたのが1962年だから、両番組ともに僕が高校生の時にはまだこの世になかったということになる。ガーン!それはおかしい。おかしいし、とても困るのだ。その放送開始に間違いはないか、間違いないとしたら僕は他の番組と勘違いしているのか、いくら調べても答えは出てこない。困った。


もし、僕が影響を受けたと思い込んでいた番組が20歳を過ぎた頃のものだとしたら、僕はなぜ放送業界を目指そうと考えたのかがわからない。親がそういう仕事をしていたわけでもないし、知り合いに芸能関係者がいたわけでもない。なのにどうしてそんなことを思いついたのか。高校3年の担任に、テレビ局へ入るにはどうしたらよいかと聞きに行き、体育教師だった担任はそんなことがわかるはずもなくあたふたしていたあの光景は、すべて幻だったというのか。


これは誰に聞けばいいのだろうか。20歳から付き合っている妻に聞いても知らないという。高校の同級生に聞いたら覚えているだろうか。一緒にバンド活動やってた奴らに聞いたら手掛かりが掴めるだろうか(音信不通だけどね)。こんなことならちゃんと日記をつけとくべきだった。僕が生きているうちにタイムマシーンは実用化されるだろうか。



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