新型コロナ緩和は、生活者の消費意識にどのような影響をもたらしているのか?【調査結果】
1月末から2月にかけて、新型コロナの分類を季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる方針や、マスク着用の緩和が政府から発表されました。それを受け、プロ野球や音楽ライブなどでの“声出し解禁”が続々と発表されています。また、引き続き、物価高や値上げ報道も相次いでいます。
これらの出来事は、生活者の消費意識にどのような影響をもたらしているのでしょうか。週次で継続的に調査を行う定点観測調査データ「Macromill Weekly Index」で読み解きました。
外食消費、緩やかに回復
新型コロナウイルスの感染拡大やこれまでの緊急事態宣言によって落ち込んだ外食への消費。「食事会・飲み会」への出費について見てみると、5類移行やマスク着用緩和の発表を受け、この2月は緩やかに回復しました。【図1】
値上がり意識は、依然として高く推移
先月に続き、物価上昇への意識は依然として高止まりしており、生活者の家計を直撃しています。【図2】
景況感に明るい兆し。底打ちして上昇に転じる?
一方で、今後の明るい兆しも見えてきました。景気判断の先行指数(身の回りの先行の景気に対する意識)は、2月末時点で40というスコアで、これは決して高くはありませんが、底打ちして上昇に転じているようにも見えます。【図3】
新型コロナの様々な緩和や春の訪れとともに、景況感も大きく回復していくことを期待せずにはいられません。3月はどのように変化していくのでしょうか。今後も月に1回、Macromill Weekly Indexから消費マインドや景況感を読み解きます。来月もぜひご覧ください。
■Macromill Weekly Indexとは
日本の生活者の「今」がわかる、定点観測調査データです。2013年から毎週調査を行い、生活者の消費意識・動向、政治関心などの変化を継続的に把握しています。