転職お悩み相談室こんな時はどうする? ~ケース③遠方にいる親が体を壊してしまった~
今回のコラムは、実際に転職相談をされた方のケースを、ご本人のご了承をいただいた範囲内で紹介します。今転職を検討されている方で、似ている状況の方がいれば参考になればと思います。
①今回の相談者の情報
今回のケースは20代後半のCさん(女性)からの相談です。
Cさんは新卒で現在お勤めの企業に入社(法人営業職)。しかし思ったように営業成績を伸ばせず悩んでいました。
今後、結婚や出産をすることなどを考えると営業よりも事務にキャリアチェンジした方が良いのではないか、でも事務仕事は嫌いではないけれど、何か資格を持っているわけでもないからと悩まれていました。
同時期に遠方の地元で暮らしている親御さんが体を壊し、近い将来、介護が必要になることが判明。
この機会に転職をと考えているが、給与面を考えると今と同じ営業にするべきかもしれないが、営業はむいていないかもしれないし、と相談に来られました。
②不安な状況でも、きちんと考えるべきこと
急に環境が変わるかもしれないことに不安を抱えていたCさんに、私は以下のことを伝えました。
20代後半という年代であれば、第二新卒として転職活動が可能なので、新卒と同じように就職活動を行う事ができるため、いったん立ち止まってまずどうなりたいのかを考えてはどうか。
①何年後にどうなりたいのか
②親御さんとの関わり方について
③自分の仕事の仕方について
この3点をCさんと一緒にきちんと考えることからスタートしました。
③介護の方法を考えてみる
親御さんが将来的に介護が必要になると分かったとしても、介護の方法にもいろんな選択肢があります。自分がメインで介護を自宅で行うのか、それともショートステイなどを利用するのか、介護施設への入居を考えるのか。この3つの選択肢だけでも、必要な収入も費やす時間も変わってきます。
④自分の仕事の仕方を考えてみる
また、自分の仕事について、介護を自分メインで行うとしても、選択肢は豊富です。
①毎日出社するけれど、時短勤務にしたい、
②週休を多くしたい
③リモートワークで家から出なくていいようにしたい
④フレックスタイム制を使いたい。など多岐にわたります。
一度、介護という家族の問題については親御さんと話し合い、転職を考えるにあたって必要な条件をきちんと見つけましょうと話しました。
両親の介護、家族の入院など、思いがけないことでとにかく転職して地元に戻らなければ!と動かれる方も多いのですが、まずは落ち着いてどのようなサポートが必要なのかなどを明確にすることをおすすめします。
⑤転職を考えていたもう1つの背景
それと、今回のケースで言えば、家族の介護のために働き方を見直す必要があったと同時に、今の成果がでない仕事から逃げたいという気持ちもあったかもしれません。
そのような気持ちが強ければ、余計に転職を急ごうとするでしょう。
でも、ここでその気持ちに本気で向き合わずに安易に転職をしてしまうと、自分自身の本質的な課題が解決されません。
今の仕事に満足できていないことと、人生の状況が変わったことは別で分けて考える必要がありますし、どちらの件についても、冷静に客観的に考えないといけません。
それが自分だけではむずかしいときは、ぜひ相談をしてくださいね。
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