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Acompanyは研究組織なのか?プロダクト組織なのか?

こんにちは、Acompanyのマッケイです。
この記事は、「Acompany Advent Calendar 2022」の18日目記事です。

今日は、Acompanyの近況とあまり外には出てないAcompanyのエンジニアリング方面の話を書いていこうと思います。

Acompanyは今、何をしているのか?

Acompanyはこの1年、「プライバシー保護とデータ活用を両立させる」をミッションに激動の1年を走ってきました。

開発組織周辺の話だけに絞っても、

などなど、外部にまだ出せていないものも含めて、圧倒的進化を積み上げてきました。


去年までのAcompanyは、秘密計算を事業の軸にしながら、社会の課題を解決していこうとしていました。

データを秘匿したまま計算処理を行うことができる秘密計算の特性に着目し、個人情報などのプライバシー性の高いデータを、プライバシーを守りながら活用できないかと模索していました。

しかし、Acompanyのミッションである「プライバシー保護とデータ活用を両立させる」を実現するためには、今取り組んでいる秘密計算技術だけでは、難しいということがわかりました。

そこで、Acompanyでは「AutoPrivacy」という新たなコンセプトを打ち出し、秘密計算だけでなく、様々なプライバシーテックを利用できる箱(プロダクト)を作ることにしました。

Acompanyの開発組織は、この箱を完成させるために、それぞれのチームが、英知を集めて、AutoPrivacyという結晶を磨き上げています。

結晶の磨き上げの中でも、すでにいくつかの実績が積み上がっており、直近では中部地方の通信インフラを支えるctc様との業務提携を進め、秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』の提供を開始をしました。

まだまだ外部に公開されていないものもありますが、非常に面白い状況になってきており、まさにダイヤモンドの原石を磨き上げているようなフェーズです。


また、Acompanyの技術開発は、ただ技術を生み出せばいいわけではありません。

事業の特性上、法律理解をせずして、Acompanyの取り扱う技術を存分に利用することはできません。

そのため、技術と合わせて、法律に対応できる体制も、この1年で強くしてきました。

ロビイング活動の一環として、プライバシーテック協会の立ち上げを行ったり、個人情報保護法に精通する弁護士の先生に顧問弁護士に就任頂くなど、リーガル体制の強化を行なってきました。


今後もガンガンリリースが公開されるので、ぜひ下記のメンバーをフォローして情報をチェックしてください!


Acompanyは研究組織なのか?プロダクト組織なのか?

結論としては、「研究組織でもあり、プロダクト組織でもある」と考えています。


Acompanyの開発の歴史は、研究開発から始まりました。

先ほど、Acompanyが秘密計算を軸にした事業をしていると書きましたが、開発を始めた当時は、世界を見渡しても、実用的に使えるソフトウェアは存在していませんでした。

Acompanyは、秘密分散+MPCベースの秘密計算手法に着目しており、開発のスタートはこの2つの理論の理解から始まりました。

そして、1から秘密分散やMPCといった理論をソフトウェアに落とし込んでいき、その結果として、汎用的なMPCエンジン「QuickMPC」が生み出されました。

「QuickMPC」は、今もAcompanyのコア技術の一つとなっています。


このことからわかる通り、Acompanyは元々、研究色の強い開発組織でした。

そして、今もなお、R&Dチームという名前で、技術の獲得と構築という研究開発領域はAcompanyの強みの一つとして、存在感を示しています。

(ちなみに、R&Dチームマネージャーの牧野さんが、12日目の記事として、R&Dチームについて語っているので、こちらも是非ご一読ください!)


では、プロダクト組織としてはどうなのかと言うと、今まさにこのプロダクト組織としてのチームが、AutoPrivacyというプロダクトの開発を行なっています。

実は、この記事を書いている僕自身が、現在、プロダクト組織の一つである、AutoPrivacyチームのマネージャーをしています。

AutoPrivacyチームは、研究開発チームから出てくる技術や、QuickMPCといったソフトウェアを、使いやすいプロダクトとしてユーザーにお届けする役目を持っています。

そのために、AutoPrivacyチームは、スプリントを高速に回し、プロダクトとしての形を構築し、検証を進めています。

AutoPrivacyチームには、まず初めにユーザーがいて、そのユーザーのために何を開発をするのかを決定します。

研究組織ががソリューションを開発するチームだとすると、プロダクト組織はソリューションとユーザーニーズのコネクターを開発するチームだと考えています。


このような形で、Acompanyの開発組織は、AutoPrivacyというプロダクトを中心に、それぞれの役割のもと、プロダクトへ、その英知を還元しています。


Acompanyの、開発組織の面白さ

Acompanyの開発組織のユニークポイントとしては、「技術の、幅の広さと深さ」があることだと思います。

先ほどもご説明した通り、Acompanyでは、研究組織とプロダクト組織の両面の顔があります。

研究組織ひとつとっても、その扱う範囲は非常に広く、一般的なプライバシーテックと呼ばれる技術から、暗号領域へも広く深く足を突っ込んでいます。

その中で、プロダクト組織として、インフラの設計から運用、UI/UXに至るまで、いわゆるサービス開発に必要な要素も当たり前に扱っています。

とりあえず全部の要素つっこんどけばなんか上手くいくっしょ、的な思考を地でいくような組織となっており、かつ、そこに集めるメンバーの層の厚さも相まって非常にユニークな開発組織になっていると思います。


しかし、だからといって、みんながバラバラに好き勝手開発しているわけではありません。

「プライバシー保護とデータ活用を両立させる」というミッションのもと、各々の専門領域で、どうしたらプライバシーテックをソフトウェアとして利用できるようになるかを考えています。

自身の専門性を発揮しながら、チームの垣根を越えて、お互いの専門性を持ち寄って、難しい問題を解こうとしています。

これは開発組織だけの話だけではありません。

Acompanyという会社全体で、それぞれの専門性を持って、互いに協業しながら自身の領域において、問題を解いています。


その中で、プロダクト開発としての面白さは、プロダクト開発という専門性のある領域に対して、自身のエンジニアリングの専門性を使って面白い問題を解きながら、様々な専門性を持つメンバーと一緒に「プライバシーを保護しながら、データ活用を行うためには」というテーマに向かえることだと思います。


「プライバシーを保護しながら、データ活用を行うためには」というテーマは、今後ますます重要なテーマになっていくと確信を持っています。

プライバシー保護とデータ活用には大きく二つの潮流があると考えています。

一つは、プライバシー保護を第一に考え、自身のデータはなるべく出さないことが是である世界線。

もう一つは、利便性を第一に考え、利便性を上げるためには自身のデータをどんどん出すという世界線。

まさに、いち個人目線で見た時のデータ活用とプライバシー保護のトレードオフを表した潮流です。

データが大量にあると、データの精度は上がり、サービスの効率や利便性は向上が見込めます。

しかし、プライバシー侵害のリスクは相対的に高まることになります。


Acompanyはこのトレードオフをトレードオフとしては終わらせません。

難しい問題ではありますが、ここを難しいで終わらせることはAcompanyでは良しとしていません。

Acompanyには、「Acompany GUARDRAIL(通称:アカンガードレール)」と呼ばれる行動指針があります。

その中に、「ORではなく、ANDを模索する」という指針があります。

プライバシー保護とデータ活用は、ORではなくANDとして、両方を実現します。

プライバシー保護がされながら、サービスの利便性も向上するのは、ユーザー目線で企業目線でも良いことである考えています。


最後に

今回は、Acompanyの普段はあまり表に出てこない開発組織について書いてみました。

まだまだ開発組織としては、ヨチヨチ歩きの赤ちゃんですが、非常に面白いメンバーが集まっており、事業領域としてもベットしがいのあることをやっていると思います。

まだまだ、やることは山ずみで、面白いことがゴロゴロ転がっています。

Acompanyについて、少しでも興味を持ってくれた方がいれば、是非気軽にカジュアルにお話ししましょう!!

こちらの採用ページか、マッケイのTwitterまでDMください!

事業の話やプロダクトの話、組織の話など、今回のnoteでは語りきれなかったこともお話しできます!

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

Happy Hacking😎

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