東京五輪エンブレム問題
また東京オリンピックでもめ事発生してますねぇ。
新国立競技場につづきエンブレム盗作問題、
その上に、その周りの所謂「ムラ」の問題や、
その「ムラ」の人間の盗用問題。
これはインターネット時代の「光と陰」でしょうか。
これ僕からの視点で言いますと、
「インターネット時代にムラ社会は成立するのか」
という大きな問題に繋がると思います。
所謂インターネット時代において、
クローズド社会は生き残るのだろうかという事。
実は最近の出来事すべてに言える事なのですね、
例えばアートの「会田誠」の問題、
例えば新国立競技場の「ザハ」の問題、
そして東京オリンピックの「佐野」の問題。
実は20年以上前なら問題にならなかった事ばっかり、
これらがなぜ大きな問題になるのかってのは、
インターネットというものがすべてを、
「オープンソース化」してしまったからなんですね。
これは「認知」問題であるのですが、
そもそも人間は「認知」しなければ「存在」しない、
という大前提があるわけです。
すなわち、オープンソース化すると。
すべての人々に「認知」されるという事です。
今までは「ムラ」の人間だけで認知されて、
そこに「決済」する権限があったのですが、
今はあらゆるモノがオープンソース化されてしまい、
その「ムラ」の決済する力がなくなってしまっているのです。
僕自身は「アートのオープンソース化」、
を目指して活動していますので、
このような動きは大歓迎なのです、
なので「アート」の「価値」や「権威」がいかに「幻想」か、
という事をひたすらロジカルにオープンソース化していきます。
その上で、
今回「東京五輪のエンブレム」の問題がオープンソースになり、
今後この問題がどのように収束するのかというのが注目です。
ある意味この問題は日本のクリエイティブ社会の方向性を、
大きく左右します。
それは「デザイン村社会」だけに留まらず、
「アート村社会」「クリエイティヴ村社会」全体に波及します。
既得権益を持っている「村社会」と、
既得権が無い「オープンソース社会」とのガチンコの戦い。
これは正直もう勝負はついていて、
「オープンソース社会」が勝利を収めているのです。
ここからが注目なのですが、
この「クリエイティブ村社会」の住人達は、
この後どう尻拭いをし、どう事を納めていくのかです。
その象徴的な事象が東京五輪のエンブレム「佐野研二郎問題」。
今後、このエンブレムがどうなるか。
また彼らの「ムラ」がどうなるか注目していきたいですね。
最後に、
今回東京オリンピックのエンブレム盗用の直接的な説明。
造形的原理やデザイン原理、
また二次創作などの制作面については、
あえて一切触れていません。
それはそもそもこの問題が造形的原理などの、
創作、創造といった領域の問題以前の問題であります。
そのような造形的な見解も私は持ち合わせていますが、
今回はそのような説明が不要であると判断致しました。
今後どのような対応や動きを見せるか皆様も注目しましょう。
美学者母