【就活詩】「今朝の動き」
2月某日
ハローワークに入ったのが午前8時50分
先客は片手に満たない
書類を出し 番号札を手にして待つ
すぐに番号を呼ばれる
あれっ? 速すぎる――
すぐ職員に記入漏れを指摘され
苦笑い
目の前で再度記入し 用紙を返す
すぐにまた番号を呼ばれ
別のカウンターへゆく
「お名前と生年月日をお願いします」
マチヤトウコウ ショウワ……デス
「こちらの金額が近日中に振り込まれます
次の認定日はこちらです」
と
彼女はAI人工音声の声音でいう
機械のように対応し
こちらはモノのように扱われる
腹も立たず 立てられず
おカネをいただくのだから――
滞在時間は5分足らず
そしてハローワークを出て
別のハローワークに向かう
シニア向けの専用求人を探しに……
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