【つぶやき詩】「漂ってくる」
コーヒー豆を焼く匂い
もう真夏ではなくなった
小さな公園に漂ってくる
空には雲
もくもくと力強い それではない
空の上は既に秋
気温は30度を超えるかしらんが
空気は 風は
光は 音は
もう秋なのだ
鳥の声が聞こえる
人の声も―
老いた男女が何ごとかを話す
聞こえはするが
音ではあっても 言葉に意味はない
空には飛行機 いや
1機のヘリコプターのエンジン音
音と 光と 匂い
そして漂う風が
ぼくに何かを伝えようとしている
いつか その意味を知る
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