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「牛よ牛たちよ」

食われるために生を受けた
実にやさしい目でこちらを見る
赤い毛並みがさらに温和に見せる
そんな牛たちを見た日の晩
彼らと同じところで生まれ育った
子らをペロリと平らげた

すまない

とは思わぬ
ぼくの腹の中に入って
彼らはぼくと共に生きる

きっとぼくの体も
だれかの腹の中に吞み込まれ
きっとずっと
そうして生き続ける


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