【自分詩】「見下ろす 見下す」
スカイツリーが
ぼくを見下ろす
ハローワークが
ぼくを見下ろす
ＪＲＡ ＷＩＮＳのビルが
ぼくを見下ろす
競馬はずっとやっていないけれど……
負け続けていたら そう思うだろ
あのビル このビルが
上から 下にいるぼくを見ている
そう 負けの生き方をしていると
見下ろされる 見下される気分になる
見下ろされるのは 見下されるのと同じ……
スカイツリーも ハロワも ＷＩＮＳも
どれも これもが ぼくを見下ろす
そうなのか そうなのだ
見下ろして 見下しているのだ ぼくを
見下ろすっていうのは
わかりやすい言葉がある
マウントをとる マウンティングっていう
そういうこと
ぼくが誰かにマウントをとる――
そんなことができなくなって
ただ 普通にいるだけで
自分が
見下ろされ 見下されている
そう思っているのが このぼくだ……
うん 確かに
平地にいる というだけで
ぼくは そう感じている
