
「いのちがけ」
肌を見せるな 髪の毛も覆え
と
女たちはヒジャブという布をまとう
まとわされる国々や地域がある
郷に入っては郷に従え
長い物には巻かれろ
異論反論なぞ
たとえあったとしても
肚のなかに置いておけ
目を瞑れ 声を上げるな
受け流せ受けながしておけばよい
そんな気持ちで生きてきた 長く生きてきた
そんな場に身を置いていた 置いたのは自分
そんなぼくに
少なからず衝撃だった
世界のドキュメンタリー
「私はみんなの声になる イラン・女性たちの闘い」
身を 命を 賭して
反権力 反体制の意思表示をする
女たち 男たち
遠いとおい国の
偏狭偏屈な理に絡められ
女たち 男たちが
命をとられ 体の自由を奪われている
それでも 女たち 男たちが
ヒジャブを振り回し
こんなものはいらぬ!
と
叫び 行動している
強い気持 揺るがぬ意思
目の前に突きつけられれば
流れながされてきたよな
ぼくはただただ
目をみはる
彼の地を脱し
米国から その圧制と圧政を訴え続ける
マシー・アリネジャド