「ナミダ」
昭和20年3月生まれ
御年78歳の小百合ちゃんは団塊世代の
ちょいお姉さん
日本の戦後映画界で 60年以上主演してきた
今回それが123本目という
芝居がうまい? まさか!
永遠の大根役者 永遠のアイドル女優
映画の舞台は ぼくが住む下町
ご当地映画という理由で映画館へ足を運ぶ
日曜の午後 客層はかなり年齢の高い人たち
階段を上がるのも やっとこさっとこ
物語はいつもの山田作品 ほのぼのとしたハートウォーミングドラマ
まあ 見ても見なくてもいい映画だ
他人におすすめするほどではない
星をつけるなら2つだ
だがしかし
最終盤で 小百合ちゃんと息子役の大泉洋-母子のやりとりが
僕の胸を 目を熱くさせた
息子は言った
「戻ってきて一緒に住んでいいかい?」と
その瞬間 小百合ちゃんの顔がパーッと明るくなった
うれしそうな顔をするのだ
亡き母のことを思い出さずにはいられなかった
お母さんはぼくと一緒に暮らしたかったのに
その思いをかなえることをしなかった――
ああ なんという親不孝者
涙 ナミダである
帰宅後 両親の遺影に
「ごめんね」と語りかけた
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