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■ひたすら寂しくなる新聞業界
マスコミってナニ?(52)
ニュースの存在を考える 「マスコミへの道」改
◇紙の新聞は本当に終わりそう
長年とっていた日経新聞を6月末でやめた。ただ、電子版は息子が記事保存しているものがあるから続けてくれ、と言ってきたので継続している。
紙の日経をやめて気づいたのだが、日経は最終版のゲラ替えにこだわっていないという事実だ。それに驚いた。
新聞は東京で発行されている朝刊についていうと、遠隔地に届ける紙面は早版、東京都内や横浜の中心部には最終版を届けている。遠くに配送する分は締め切りを早くし、印刷・発送しないと朝には間に合わないからだ。
東京新聞を除く、朝日、毎日、読売、日経、産経は最終版を「14版」と称し、千葉や埼玉あたりだと、1つまたは2つ早い版、13版、12版が届けられるのが一般的だ。
最終版の締め切りは通常午前1時ころ。その後、大事件、大事故が起きれば、14版★とか14版◎などの記号を付けた「追い版」を作って、より新鮮なニュースを届けようとする…。
かつては、そうしたものである。
ところが、最近は経費節減もあって、昔日のようなことにこだわっているのは読売くらいだ。
資金力、販売力がある読売こそそれを守っているように映るが、他紙はより新しいネタを無理して突っ込まないようになった。
日経も、かつては14版が最終版だったのに、近頃では都心に配達する紙面では1面が12版のままだったりする(写真)。
野球の結果などは、11時過ぎに判明することもあるため、スポーツ面では13版などもとっているのだが、1面についてはもっと締め切り時間を繰り上げ、経費節減しているのは明らかだ。
「速報」はネットで見てくれ、という姿勢なのは分かるのだが…。
読売は当面値上げしない宣言をしているが、朝日、毎日は既に、日経は7月に値上げをし、産経も8月以降に値上げすると聞く。
紙代、インク代の値上げには紙の新聞の値上げをしないと追いつかないのは分かる。
世の中はかなりのスピードで景気回復しているというのに、広告費も紙の新聞が売れないのだから、拡大するのは難しいだろう。
となると、減ページしたり、締め切りの繰り上げといった、紙の新聞がやせていくようなことでしかコスト上昇を吸収できないだろう。
僕自身も、もう離れた世界とはいえ、ページ数が減り紙も中身も薄くなっていく新聞に触れ、ひたすら寂しさが増す。