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札幌路上観察会《地下鉄菊水駅周辺》

 2024年5月12日、実に5年ぶりに、メンバーで集まって街歩きをした。なぜ5年も空白期間があったのかというと、ひとえに主催である私の諸々の事情による。その間もそれぞれで街歩きなどを楽しんでいたのだが、やはり集まって歩くと気持ちが違う。なんだかうきうきする。

 今回は、地下鉄菊水駅周辺、特にかつて白石遊郭(注1)があったあたりを中心に歩くという大雑把な方針で、あとは当日現地で足の向くまま目の向くままにということになった。

 実際に歩いた範囲は、ざっくりいうとこんな感じ(図1の緑線内)。実際には線の外側も歩いてると思う。

〔図1:2024年5月12日 札幌路上観察のおおよその散策範囲〕

 地下鉄菊水駅で集合したときに「髪伸びてますね」と言われたのが、内心けっこう驚いた。そうか、前に集まったときはまだ坊主頭の頃だったのか(今はオールバックポニーテール)。
 参考にと地図などの資料をコピーして持っていったのだけど、みんなそれぞれ配布資料を持ってきてて、それが被っていなかったので、さすがみんなわかってると嬉しかった。

 駅から北側、遊郭跡地の方向に向かって歩いていくが、じきに細い道や古い建物(このあたりはまだ木造建築が若干残っている)に目が行き次第に遊郭跡地の範囲からはなれていく。こういう行き当たりばったりが楽しいのだ。私も個人的に興味があるものを観察する(写真1、2)。

〔写真1:トマソン物件(高所)〕
〔写真2:個人的に集めている駐車場看板。「月決」かつ手書きレタリングがとてもよい〕

 基本的にはそれぞれの興味のあるものを見ているのだけど、時々みんなで「これはなんだ」となるものがある。今回は汚水桝蓋だった(写真3)。

〔写真3:30°くらい傾いて持ち上がっている汚水桝蓋と蓋受け部材〕

 なぜこんな状態になってしまったのか、そもそもこの汚水桝は生きているのか、などなど5分くらい蓋の周りで話したり色んな角度から写真を取ったり。別に結論がでるわけでもない。それでいいのだ。

 さらに歩いていると、突然、恐竜が現れた(写真3、4)。いや恐竜が現れることってある? でも現れたのだからしょうがない。

〔写真4:トリケラトプスとステゴザウルス(子)だろうか? photo by きゃすさん〕
〔写真5:柱にはカメレオン photo by きゃすさん〕

 どうも公園遊具の会社(?)らしいが、夜道をあるいていていきなり恐竜に出くわしたらかなり驚くのではないだろうか。でも造形はなかなか良いとおもった。

 あちこち歩いているうちに、やがて遊郭跡地の東端、菊水公園にたどり着く。ここは遊郭時代から神社があったのだが、いまでは小さな社(写真6)がのこるだけだ。

〔写真6:菊水神社 photo by きゃすさん〕
〔写真7:ペリカンを模したと思われる滑り台〕

この公園遊具(写真7)は、さっきの恐竜の会社の制作ではなかったようだ。

 などなど、いろいろと2時間くらい?(うろ覚え)歩いて、最後は喫茶店で振り返りつついろいろ雑談に花をさかせ、地下鉄駅前で解散したのであった。そういえば菊水駅には「めっちゃながい地下通路がある」と教えてもらったので、帰り際に見てみよう。

〔図9:地下鉄菊水駅地下歩道〕

めっちゃ長かった。この日は写真の奥の方まで歩かなかったのだけど、後日別の用事で菊水駅に行った時に途中まで歩いてみた。確かにかなり長い。なんだかがらんとしているけど、真冬には地元の人にとってはありがたい地下通路なのだろう。

 独りで街歩きするのも楽しいのだけど、自分の興味関心ポイントを理解してくれる人たちと一緒に歩くのは、はるかに楽しい。参加メンバーに感謝。

(cover photo by きゃすさん)

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