清濁併せ呑む
○本当の意味
清濁併せ呑む(せいだくあわせのむ)
この意味は ”酸いも甘いも受け入れる経験豊かな大人のこと"と思っていました。
「もうこの年齢になると、清濁併せ呑んでいるからね〜」のような使い方。
しかし、間違っていました!
あぁ恥ずかしい。
正しい意味は『心が広く、善でも悪でも分け隔てなく受け入れること』
これを聞いて、【分別】【分断】という言葉を思い出しました。
○分別しない
哲学者 岸見一郎さんの印象的な言葉に「分別しない」があります。
「例えどれだけ重大な過ちを犯した人であっても、もしかしたら自分がその立場だったら、同じことをしたかもしれないと、分別して考えないようにしている」とおっしゃっていました。
分別が、戦いを生み、分断を生み、悲しい結末をもたらすからです。
「あの人と私は違う」
そうやって分別をしてしまうと歩み寄れなくなるからです。
○X(Twitter)をやめる理由
お笑い芸人EXITの兼近さんは、若いオピニオンリーダー的存在です。
そんな彼が、X(旧Twitter)をやめたことがお笑い界で話題になりました。
なぜやめたのでしょう?
ご本人はあるインタビューで「Twitterは分断を生むから嫌になった」と話していました。
「意見をぶつけ合うだけで、何にも生まない。交り合わない。お互いが歩み寄ろうとせず、ただただ溝が深まっていくだけ」
そんなことに嫌気がさしたようです。
○分断を生みたくない
人気者が見ている世界と、私が見てきた世界とは違いますが、兼近さんのお気持ちよくわかります。
分断を生みたくない。
生まなくていい分断を生む。
X(Twitter)は、確かにその傾向が出やすいSNSであることを私も肌で感じています。
簡単に人を排除したり。
炎上があったり。
同じファン同士でもケンカしたり。
分断は「自分とは違う」を振りかざして戦います。
はたから見たら、そんなことで喧嘩してんの?ということも、いざ自分の身にふりかかると、自分の正義を貫こうとしてしまいがちです。
○最後に、清濁併せ呑む
分別しない。分断を生まない考え方。
清濁併せ呑む、はそういうことではないのかなと気づきました。
まだまだ、自分の器の小ささを実感することもあり、その修行の真っ只中の人生です。