理解されなくても、夢を追えばいい
夢。やりたいことを実行するために、他人を納得させる明確な理由が必要なのか。
今回は、芸人さんに見る、夢の追い方。
オアシズの光浦靖子さんがカナダに留学した。
最後のテレビ出演を見ていて、違和感。
周囲から「なぜ留学するのか」の質問が多いこと。
それはただ単に、行きたくなったからでしょうと私は思う。
しかし、どの番組でも共通していたのは、
「なぜ留学なのか?」
「しかも50歳という年齢で?」 ←これに関しては失礼すぎ。
「なぜカナダへ?」
「目的は何?」
「今から英語?」
「学んで何したいの?」
そんなことまだ聞くんだ、残念に思った。
いつの時代かわからない、テンプレートの質問に、若干うんざり。
お笑い好きだけど、みんな頭が固すぎないか。
それはテレビ的に聞かないといけないのか?
それとも本当に聞きたくて深掘りしているのか?
違う生き方を選んだ人を、そのまま受け入れるのは難しい様子だった。
私は思う。
理由を語れなくたって、やってみたい夢は存在する。
私は光浦さんは、ただふっと行きたくなったんだと思う。
留学と英語は、後付けの理由。
ただ、今の生活から離れたくなった。
人生一度だから、やりたいことをやりたくなった。
お金じゃ得られないものを体験したくなった。
私は光浦さんの気持ちがよくわかる。
なんとなーく。
夢を叶えたい。
そこに明確な理由なんてない場合もある。
しかし、この国では、夢を実行するのに、他人が納得いくような説明が必要だ。
自分の言葉ではなく、
他人が納得する言葉で。
結婚しても、離婚しても、不倫しても、夢を追っても、すべてに理由を求められる。
「その人の行動・決断に、理由を求める」この文化はずっと変わらない。
それって説明する側も苦痛だろうな、と思う。
3年前すでにニューヨークへ旅立ったピースの綾部さんも、当時、かなりの数の「なぜ行くんだ?」の質問を受けていた。
そう行動したいと思ったから。
理由はそれでいいと思う。
芸能界でもう二度と同じ席には戻れないこと、そんなこと、何度も考え、百も承知での決断だ。
今回の光浦さんの留学は、ご本人いわく、ネットでは「自分探しの旅」だと、さんざん叩かれたらしい。
ここに象徴されるように、自分探しの旅は理解されない。
自分探し、しちゃいけないの?
笑いたい人は、笑わせておけばいい。
多様性の時代と言いながら、まだまだだ。
明確な理由なんてなくたっていいじゃないか。
自分がもっと幸せになるため。
それ以上の理由があるだろうか。
私は、どんな時も、新しい決断をただただ応援する。
光浦さんや、夢を追う全ての人に、より豊かな未来が訪れますように。