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元気ですか。私は元気です^^

年賀状を書いた。

極力、出さない姿勢で、最低限しか毎年出さない。

徐々に枚数を減らすように努めてきたが、20.~30数ある。
ノルマに感じることも過去にはあった。つまり、年賀状自体、全部やめたいと思ったこともあった。

しかし、今年ほど、年賀状を続けてきて良かった、と思う年もなかった。

「お元気ですか?」

「私は元気です」

「また会いたいですね」


今までなら、浅く薄っぺらく感じていたこの言葉たちが、こんなにも意味を持つなんて、今回書くまで気が付かなかった。

今までは社交辞令だったんだもの。

でも今年は、状況が変わり、友人とも会えないことが普通になった。

相手の状況が本当にわからない。

元気かどうか、直接聞いていいのか迷う部分もある。

様子はどうなんだろう。元気なんだろうか。
元気ならそれでいい、と本当に思っている。

だから「お元気ですか」と書いた。

そして、私の状況をお伝えしなければ。

私の方は、とても元気です。毎日幸せに暮らしています。
これを書かなければ、街に住む私を心配して、大丈夫なんだろうか…と友は気を揉むに違いないから。

だから「私は元気です」と書いた。

そして「また会いたい」と。
これは今まで、年賀状のスペースを埋めるための言葉で、社交辞令感が満載だった。しかし、これまでと違って、気持ちが入っている。本当に会いたい。

今年、会えることって奇跡に近いんだね、ということがわかった。

だから、切実。また会いたい、の本気度が高い。

「元気?私は元気だよ。また会いたいね」

こんな年賀状のお決まりの手書きの一文に、こんなに思いが乗っかるとは想像もしていなかった。

そして、支えてくれた人たちには
「支えていただき、ありがとうございました」
「支えになってくれて、ありがとう」
と加えた。

今回は書いたどの言葉も、心がこもっていた。

そんな年賀状。

本来なら、年賀状はこうあるべきだったんだろうけど、いつの間にか事務的になっていたなー。

今やハガキは63円。
長い50円時代から比べるとだいぶ値段が高い。
昔は62円で手紙が送れていたから、それよりも高い金額で、値上がりをめちゃ感じる。

でも、たった63円で、思いを乗せて運んでくれるんだもんなぁ。
考えようによっては安いではないか。

メールなら、すぐ済むが、相手に速度の負担を与える。
絶対にすぐに答えなければならない。なるべく早く。
また、答えにくい場合でも、スルーできないものだ。

その点、年賀状は便利だ。時間がゆっくり流れている。

「元気ですか?」なんて答えのいらない問いだ。

元気ならば、それでいい、という暗黙のメッセージが入っている、それが伝わればいい。回答を曖昧にしてくれる。答えなくていい。

だから、時として年賀状も便利だ。メールとの違いを味わう。

年賀状。

友人には1日に届くように、毎年出している。
今年も無事に1月1日に届きますように。

そして、みんなが普通のお正月を迎えている状況でありますように。
元気ならば、それでいいから。



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まちの哲学者
本当にありがとうございます😊嬉しくて小躍り!!💖