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あと100年。
今、森元首相の失言が話題になっている。
女性はおしゃべり、というようなことを言ったらしい。森さんらしい発言だ。
ここに象徴される問題は、森さん個人の話はない。日本の話だ。
日本の問題。それは、
こういうことを普通に言ってしまえる文化がずっとあったということ。
私は女性として生きてきて、日本の男尊女卑はひどいと思っている。ずーっと。
外国を知ると、落差がヒドイ。
もう今世は諦めたけど、全然変わらない。
何年か前には「女性は子供を産む機械」と発言した政治家もいた。
未だに日本では、女性は結婚や出産、いろんなところで、罪の意識のない言葉を身近な存在から浴びてきている。
今回の森さんの発言もそうだが、そういうことを普通に言ってしまうところ。
それが問題とすら思っていないところ。
そういう文化が日本には長年ある。
身内の恥をさらすようだが、私の話を。
母が、私(女の子)を妊娠したとわかったとき、父親は憤慨したそう。
「女なんか(うちには)いらない!」
はっきり言ったそう。母はその言葉でとても傷ついたようだ。
今でこそ、年老いた父は、娘の私を愛してくれているけど、当初私は、全く歓迎されていない存在だったのだ。
女というだけで。
それでも、そんなことを言っても普通に許される時代が、つい数十年前まであったのだ。
父親のその親も然り。
子供を産むなら男の子を産むべき。
そんな思想がついこの間まで(もしかして今の時代も??)普通だったのだ。
そんなところから、成長できていないのだから、日本に男尊女卑がなくなり、女性も本当に平等になれるのは、あと100年ぐらいかかると私は思っている。
だから、森さんや、その他の差別的発言も「そんなこと言いそうだわー」と思ってしまう。
しかし時代が変わり、そうではいけないですよ、ということで、このような発言がようやくニュースになるようになった。(ようやく、だね。)
やがてニュースが世界を渡り、「日本人こんなこと言ってる人いるよ!」なんて批判されて、初めて本人が「マズいこと言ったかも」と気付く。
世界はこうやって変わっているのに、発言をしている人たちの頭の中はアップデートされてないのだ。
ずっとそのような文化の中で生きてきたから、そういう発言がおかしいと、自ら気づけない。
残念ながら日本とはそういう国なのだ。
私は男尊女卑をひしひしと感じ、若い頃は何度となく「男性に生まれたかった」と思ったものだ。
今は、女性であきらめた。前向きにあきらめた。
女性であることを受け入れた、の方が正しいかな。
それでも、仕事やいろんな面で男女差を感じ、「これって他の国なら、こんな差別ないよね…」と思うこともしばしば。
その度に、おかしくない?と思うことを、シェアしたり、伝えたり。
例えば、些細なことだけど「女性起業家」という言葉もおかしい。
すでに差別してるじゃん!と。
起業家に、男女差はないはずだ。
ここには日本から古くからある「女は外ではなく家」の考えがベースにあり、「女性なのに、がんばって会社起こしちゃってるよー」という思想が一個乗っかっている。
そんな背景から生まれた言葉だ。
他にも「女芸人」「女性芸人」もおかしくないかな。
こんな言葉がある国、他にあるだろうか。
さらに、私の好きな刑事ドラマにも、女性の刑事はほとんど出てこないし。
平等、平等って言うけど、無意識の中に刷り込んでいる。
だから、違和感を感じたら、こうやって言い続けることは大切だと思う。
今のためじゃない。
今から続いて、その先。
100年後の女性たちのために。
未来の日本に暮らす女性たちのために。
本当の平等を目指して、あと100年、私たちのバトンを繋いでいこう⭐︎
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