【学生インターンレポ】「あそび場」を通しての学び
はじめまして
こんにちは。学生インターンのりこです。
今年の4月からボランティアとして活動に参加し、7月から学生インターンとしてまちのこ団のメンバーと活動しています。
今回のレポ内容
今回は、まちのこ団が昨年度より実施しているサッカーJリーグ水戸ホーリーホックさんと夏休み企画として実施している「水戸ホーリーホックの水あそび(移動式あそび場)」と放課後の子どもの居場所「まちのこベース」の様子をお伝えします。
水戸ホーリーホックの水あそび
水戸ホーリーホックさんと開催する夏の水あそび企画は今年で2回目。普段は、サッカーグランドとして活用されている場所を、ウォーターサバゲ―グラウンドに!
たくさん水に濡れて、思いっきりあそんでいる大人や子どもの姿が輝いていました。
ウォーターサバゲとウォーター射的の2つのコンテンツにわかれ水あそびを通して、今年最後の夏を感じています。
あそび場の環境づくり
当初は、水あそびは2日間の開催予定でしたが、2日目は台風の影響により中止となり、1日のみの開催となりました。
学生インターンとして運営に携わった私は、参加をする子どもの年齢層の幅が広いことをとても実感しました。そして、遊びに来る目的についても、家族で来る子、友達同士で来る子、1人で来る子等様々でした。
そのため、どの立場から遊びに来ても「楽しかった」「また来たい」と思ってもらえる環境づくりというのはまちのこ団の運営側として大切であることを改めて認識しました。
大人も子どもも思いっきり遊ぶ。
水戸ホーリーホックの水あそびを通して私が目にしたことは、人々が年齢を問わずに同じ場所で、同じ遊びを通して、それぞれが一体となり遊んでいる姿です。
現代社会に目を向けると、ネット社会の普及の影響もあり、外に出て遊ばなくても楽しめる様々なコンテンツが、多くありふれています。そのため、それらで満足してしまい、外での遊び方や遊ぶ楽しさを知らない大人や子どもがいると感じています。
だからこそ、私は、上記でも述べたように、遊びに来る目的が異なった大人と子どもが集まって、コミュニケーションを取りながら遊んでいる姿に、遊びから生まれるコミュニティの輪のすばらしさを実感しました。具体的には、「あそび」を通して、チームで互いに助け合い、協力し合う仲間のコミュニティや、白熱した戦いを繰り広げる中で、個人同士でのコミュニティが生まれ、それらが1つの空間となりそこには存在していました。
また、私は、一歩外に出て、対面で人と人同士が繋がり遊ぶことから得られるものというのは、非常に多いと感じました。相手と面と向かっての対話を通して、コミュニケーション能力を育むことや、そして、何より丈夫で健康な身体をつくることにも繋がり、心身ともにリフレッシュすることができます。
この活動を通して私が気付いたことは、子どものコミュニケーション能力の高さです。遊びを通して、初めて出会ったのにも関わらず、あっという間に仲良くなり打ち解けていて、思うがままに行動に移せる子どもの大胆さに驚きました。これからも、様々な移動式あそび場を通してのコミュニティや出会いに着目し、新たな学びを得たいと考えています。
次は、まちのこベースについての内容です。
まちのこベース
まちのこベースとは、居場所として放課後に子どもが遊んだり、お話したりと誰もが年齢を問わずに自分の思いのままに過ごせる場所です。
私が初めてまちのこ団の活動に参加したのは、まちのこベースでした。
子どもとの関係性
子どもと関わる際、皆さんはどのように関わっていますか。
「関わる」と一言で言っても、個々の場面や、環境によっても子どもとの関わり方は変化すると思います。
私は、この数か月のまちのこベースの活動を通して、子どもとの関係性について考えさせられることが既に多くあり、特にその中でも子どもと対等な立場でいることに難しさを感じていました。なぜなら、これまで私が子どもと関わる際は、子どもへ何かを与える場面が多かったからです。
しかし、まちのこベースで子どもとの継続的な関わりを通して、子どもに与えることは、そこに上下関係が生まれるということでもあることに気付きました。同じ対等な目線や関係を子どもと築くことは、「子どもだから仕方ない」「子どもだからしょうがない」といった気持ちがあると、そのような関係を築くことが難しくなり、逆に子どもへの可能性を、私自身が見えない線を引くことで狭めているように感じました。
また、まちのこベースで自由に遊びたい、自由に過ごしたいと思っている子どもにとって、与える、与えられるといった関係性となると、子どもも私も窮屈になってしまう部分もありました。そして、私が子どもとの関係性に悩んでいた時期は、それが子どもにも伝わり、一時気を遣ってしまう関係性になっていました。ですが、このようなことから、私自身少しずつ、まちのこベースで子どもとの関わり方に向き合い、考えていくことで見えてくるものがありました。
それは、ありのままの飾らない自分でいることです。
私は、外に出ると相手からの承認欲求をどこかで求めてしまっていました。そのため、それが子どもとの関わりにも表れ、子どもから好かれたい、子どもから名前を覚えてもらいたい等、様々な欲があったからこそ、子どもに与えるといった関わり方になっていたのだと気付きました。そして、まちのこベースは、思いのままに過ごせる場所です。そのため、私を無理に取り繕う必要もないという、根本的なことにも気付きました。
2つの別世界
私は9月から1か月間、小学校の教育実習に行っていました。もちろん小学校では、子どもとの関わりにおいて与えること(教えること)は必要不可欠であったため、上記のような関わり方とは真逆と言っていいものがありました。
しかし、まちのこベースで子どもと継続的に関わってきた経験もあり、子どもと1からの関係性の構築という部分に対して思い悩むことは少なかったです。 また、同じ子どもと関わるという点において、2つの世界の経験をすることができている今、貴重な時間を過ごしていると感じています。
これからも、ベースでの子どもとの継続的な関わりを通して、同じ空間の中で多くのことを共有していきたいと考えています。
2つの活動についてのまとめ(躊躇しないで遊ぶ子どもたちの姿)
これまで、移動式あそび場(水戸ホーリーホックの水あそび)についてと、まちのこベースについての様子をお伝えしてきました。最後にこの2つの活動から私が得られ、考えたことをまとめてみます。
大人になると、何か新しいことを始める時の一歩が踏み出せないことや、何かに挑戦してみようと思う気持ちよりも先に、その後の自分が負うであろうリスクについて考えてしまう、そんな経験を皆さんしたことはありませんか。私は、年齢を重ねるごとにそのような経験をすることが増えたと感じています。
しかし、そのような考えを覆し、新たな視点を持つきっかけとなったのが、子どもが失敗を恐れずに遊ぶ姿でした。どの活動に参加してもそのような子どもの姿を目にし、失敗することやネガティブな思考に囚われすぎず、前向きに物事を考えたほうが、人生楽しくなるということを改めて考えさせられました。
これからの活動でも視野というのは広く持ちつつ、子どもの様子や行動を観察し、新たな学びに繋げられればと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
(文・写真=まちのこ団)