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「はじめてのおもてなし」感想【軽くネタバレあり】

「はじめてのおもてなし」さらっとみました!

「いっそがしい映画だったなぁ」という印象です。笑

心にポッカリ穴が開いたような状態だったアンゲリカが難民を受け入れようと決意するところから物語がぐわんと動き出します。

このアンゲリカ、見ていると少し、メサイア症候群なのかな?と思ってしまいました。そのような仕事の方には大変失礼かもしれませんが、人を助けたり人に何かを教えることで自分を保とうとしているのかな、という印象を受けました。素晴らしいんですけどね。

このハートマン家族、お互いがお互いをまっすぐ見ていなかったり、それぞれが不満を抱えていて、すれ違う日々なのかもしれませんが、テレビなしでご飯を食べられるだけ救いがあると思います。何事もないかのように、お互いを見ないように、そこにいる全員がテレビに集中してなんとか共同体を保っている、という家族よりは、ぶつかることがありながらも会話がある方がまだマシじゃないでしょうか。でも、平和な地獄の方がいい、という意見もありますから、一概には言えないですけどね。

そしてなんと言っても受け入れられた人物であるディアロですが、私はあまり好きになれませんでした・・・。だって、失礼なこと平気で言うじゃないですか?知らないだけかもしれないし、いいこともたくさん言う青年だけれど、うーん。と思ってしまいました。

でも、バスティンの発表で自らの生い立ちを話す場面は、少し泣きそうになりました。胸が締め付けられましたね・・・。

今回とても好きだった登場人物は、バスティンです。あの子、本当にイケてますよね。ノリが最高です笑

でも、ヒップホップに染まったり麻薬に手を出す裏では、父親からの愛に飢えていて、そんなところもグッときます。たくさんの問題行動も、根本には「さみしい」という感情があるのでしょう。

ほかの登場人物たちも何かあるとすぐに声を荒げ、恫喝し、怒りをあらわにしますが、怒りは何も伝わらないんですよね。「怒りは二次感情」という言葉を聞いたことがありますが、最初に「悲しい」とか「寂しい」とか、そのような感情の次に来るのが「怒り」なんだそうで。カッとなる前の一瞬に芽生えた一次感情を見逃さず、その感情だけを伝えるようにしたいものです。「怒り」という手段を使わずに。

娘のゾフィも好きなキャラクターでした。

私も、どこに進めばいいかわからずたくさん迷走した時期があって、まだまだ迷走中なのですが、そんな自分の姿と重なる部分があり、応援したくなりました。

あと、単純に、ストーカーに返事しちゃいけないと思う笑

無視するに限ると思うのですが、いかがでしょう。

話はズレますがドイツ語の映画を見るのがとても新鮮でした。最初はなんだか音が多く感じて、慣れるまで時間がかかりました笑

でも、昔ちょこっとドイツ語を習ったことがあるので、新鮮さと同時に懐かしさも感じました。ドイツ語って独特の響きというか息遣い、音の抜けかたみたいなものがあり、あ、ドイツ語かな?って分かりますよね。

最後は全てが丸く収まり、良かったです!

それぞれが、いま自分にとって何が大切か、誰のそばにいるべきか、それを発見し行動に移していく場面は感動しました。弱っている時に「そばにいるわ」と言ってくれる人がいること、これぞ夫婦の醍醐味ですね。そして、大変な状況でも連れ合いのそばにちゃんといてあげられるような人間になりたいと感じました。

ドタバタで落ち着かないけど、ほろっとさせる場面あり、笑いありで最後の最後までジェットコースターのように楽しめました!「やっぱり映画っていいなぁ」って思いました。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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