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和田邦坊のデザイン〜郷土が生んだマルチクリエイターの軌跡〜

●アート県クロニクル第5回
開催日/2018年9月26日(水)19:00〜(18:30 開場)
ゲスト/西谷美紀さん (灸まん美術館学芸員)

聞き手:竹内哲也さん(スマイルゲート株式会社代表取締役)

琴平町、明治生まれの和田邦坊さん。その名は知らなくても、
灸まん、かまど、山田屋・・・、香川県民なら誰もが知るおなじみのロゴデザインや包装紙をはじめ、私たちは知らないうちにたくさんの邦坊作品を目にしているはずです。漫画家、小説家、讃岐民芸資料館初代館長、商業プロデューサーでもあった香川のクリエイター。その足跡を紐解いてくれるのは「和田邦坊デザイン探訪記」を執筆した西谷美紀さん(灸まん美術館学芸員)。今宵はユーモアたっぷりの洒落な和田邦坊の世界に浸りませんか。

●開催レポート
第五回は灸まん美術館初の学芸員 西谷さんをお招きし、和田邦防画伯の魅力に「アート県クロニクル」的に迫りました。

「名物かまど」「銘菓観音寺」「ひょうげ豆」「ぶどう餅」などなどなど、ロングセラーとなっている様々なデザインは、たった一人の作家「和田邦防」によるものです。


「へぇ〜!」と感じる方も、「知っとるで〜」という方も、邦防画伯が東京で売れっ子漫画家・小説家だったこと。漫画が今も教科書に掲載されていたり、小説が映画化されていたとなると、驚きの連続。

その売れっ子が故郷琴平に帰ってきたのを、金子政則知事(当時)が見逃すことはありませんでした。

栗林公園の一角にできた讃岐民芸館の初代館長に任じ、邦防さんもそれに応えます。


現在も残る様々なお菓子についても、由来、売り方、お茶会なども企画し、今風に言えばブランディングもコミュニケーションデザインも行い、「デザインできたら終わり」ではなく、どのように買い続けてもらうか。楽しんでもらうかまでをプロデュースしていたマルチクリエイターであることが沢山の事例や貴重な写真、そして何より西谷さんの人柄と取材力によって紐解かれていく2時間となりました。


県知事訪問などで良くメディアに出てくる応接室の金屏風も和田邦防の作品であり、猪熊弦一郎が紹介したそれを見たさに棟方志功が訪れ、津田の松原で一緒に絵を描いたことなど、香川のクロニクルのほんの一部を伝えることができました。歌も飛び出す第四回は大盛況で次に繋げることができました。


和田邦防画伯にご興味が湧かれたあなた、ぜひすぐに多くの所蔵品を展示している「灸まん美術館(善通寺市大麻町338)」へ!(竹内)


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