#10 出勤の無い会社を作りたい
世の中にないなら自分で作る
こんにちは、まちあわせ不動産™の中嶋です。
私がお勤めをしている時、一番めんどくさかったもの、それが出勤です。
職種にもよりますけれど、不動産屋で出勤て必要なんですかね?
お客様に「とりあえず店舗へお越しください」て言う必要ありますか?
ご案内する営業社員、全て直行直帰でよくないですか?
なーんて生意気にもずっと思っていたのです。
勿論、出社しないとできない業務、お互い顔を突き合わせないとできない打ち合わせというのは正直なところ本当にあります。しかもけっこうあります。もっと言ってしまうとそういう重要な業務は顔合わせないとおそらく無理です。
ただ、その、どうしても!のところ以外は全部、出勤しなくてもできるんじゃないのかな?
そして私は、そのめんどくさい「出勤ができない」という理由で無職になりました。
母が退院しました。
抗癌剤が身体に合う珍しい体質とかで、髪も抜けず、吐きもせず、順調に癌細胞は小さくなり、腫瘍マーカーの数値も良いものになっていました。これからは通院して抗癌剤治療です。こんなことってあるんだね!!きゃっきゃっとはしゃぐように電話の母と大喜びしましたが、その間にも時間は流れ、コロナの恐怖感は世間を瞬く間に圧巻してゆきました。
その中で母はものの見事に恐怖に飲み込まれ、最初に病室で私に言った「来なくていいよ」とは別な意味合いで「来なくていいよ」と私に告げてくることになるのでした。
自分は癌患者だという母の自覚は、コロナは既に得体のしれない死神となってしまっていたのです。東京から実家に母に会いに行くなどもってのほか。
お母さん、母の日のカーネーション送りたいんだけど、、
そんなささいな気持ちさえ、東京から、という理由で拒否されました。
退院した!!
やっと自由にずっとおうちでお母さんと一緒にいれる。
そう思って喜んだのは私だけでした。ただ、後から母から聞いた話では、母も相当私に会いたいと思っていたのに、癌患者の抵抗力と免疫力の無さが恐怖でしかなかった、と。
体力は落ちているので家事などもままならない、心細い、来てほしい気持ちを必死に我慢していたかと思うと、、、、。
私はといえば、本当にさみしいというか、悲しかったけど、まあ、いいや東京で事業準備に集中できる!そんなふうに気持ちを切り替えてゆくしかありませんでした。
お母さん!
私、出勤のない会社作ろうと思って!!
そしたらさ、私みたいな立場の人がみんな自由に会いたい人にいつでも会いに行けるようになると思うんだ。私、今がんばってるんだよ!!
母の少しだけ困った笑顔、ぼんやりとした眼差しが、電話の先にまるで見えているかのようでした。
まちあわせ不動産™
https://e-machiawase.co.jp/
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