魚心あれば水ごころ
異性に対するアプローチは様々な形があるようだが、電話によるアプローチは昨今すさまじいようだ。男から女に対する電話もそうだが、私は経験したことはない。
要するに一回のアプローチで、YES,NOをはっきりさせるからだろう。
女から男に対するアプローチに電話が多いように思う。電話は見えない相手に、自分の思いを伝える手段としては効果があるからか。拒否された時、傷つかないように電話はよい手段のようだ。
顔が見えない分、ズウズウしさも加速が加わってくる。
はじめは大方の人間は緊張するだろう。電話も仕事としている立場の人間なら手軽なものかもしれない。見えない相手とはいえ、電話口の息遣い、言葉の滑らかさなどから相手が喜んでいるか、否定しているかは判断できるはずだ。
毎日が電話の日という人もいるようだが、電話をかけ続けるには根気がいるものだ。一度かけて快い返事はなくても、相手が否定しているかどうかの予想はつく。365日かけ続けても駄目だったという事は普通ない。
魚心に対して水心というではないか。その日の電話が終わるころ、明日またかけることを期待している。好きな異性に対して毎日電話する、相手はどんな思いで電話口に出るのだろうか。
暇つぶしでちょうどよいと思っているか。少し寂しいから相手をしてやろうと思っているか。
人には潔癖とまで言わないが,貞操観念はあるとおもう。
人生のひとコマかもしれないが、結果的に何やらひと騒動が起こった時、水ごころを抱いていることは、事件の保証人席に呼び出されることとなり、損害賠償問題ともなりうる。
要するに男も女も、相手が勝手に電話をかけてきたのだ、という事がまかり通らないといいたい。君が水心を抱いているから、彼女が電話をかけているのだ。傷つけたくないのなら、早めにお断りするのが礼儀であり、思いやりであると言えるだろう。
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