創業からたった12年で、中国約14億の人口の中で2番目に富を得た人がいます。TikTok(中国での事業はDouyin・抖音)の親会社「ByteDance」創業者の張一鳴(ジャン・イーミン)氏(40歳)です。2024年7月時点の資産額は430億ドルと言われています。
同氏は2012年にByteDance(字節跳動)を創業。世界のユニコーン企業ランキングでは、現時点1位。2250億ドル以上の企業価値があると報道されています。またTikTokの月間アクティブユーザー数は、2023年時点で全世界で15億人を超えており、2027年までに22億人を超えると予測されています。
今回は、張一鳴氏が大切にする考え方「平常心」について、2021年3月30日に開催された創業9周年祝賀会でのスピーチから紹介します。
「平常心が非常なことをする」(The ordinary mind, doing extraordinary things)
平常心には単純な定義があり、それは「食べるときはよく食べ、寝るときはよく寝る」です。チャン・イーミン氏は、平常心を保ち、ありのままの自分を受け入れ、自分のために良い仕事をすることで、「普通の人でも並外れたことができる」と語りました。個人でもチームでも企業でも、将来のことを心配しすぎず、過去に囚われず、現在に集中すべきだと。
地に足つけ、より高みを目指す
以下、スピーチ全文の要約です。
平常心とは「食べるときはよく食べ、寝るときはよく寝る」こと
傑出した起業家も普通の人にすぎない
期待やレッテルは制約である
過去や未来にとらわれず、「今」を生きる
張一鳴氏は「平常心」の重要性について語っています。
変化の激しい世界で、不安や後悔にとらわれず、現在に集中することの大切さを説いています。平常心を保つ人は、物事を冷静に観察し、効果的に行動できると指摘。また、自分を含め誰もが普通の人間であることを認識し、期待やレッテルにとらわれないことの重要性を強調しています。「今」を生きることで、過去や未来への過剰な執着から生じるネガティブな感情を避けられると述べ、ビジネスにおいても現在の状況に集中することの大切さを説いています。