世界の絵本シリーズVol.6:フランス/T'choupi(チュピ)
世界の絵本シリーズ、今回はフランスから。Vol.1~5までは日本語に未翻訳の絵本をご紹介しましたが、今回は日本語に翻訳されている絵本です。
️絵本の概要
「チュピ」は、フランス国内の人気キャラクターランキング0-3歳の部で堂々の1位になるほど、子どもたちから愛されているキャラクター。丸くて3頭身、ドラえもんやアンパンマンのように見えます。このフォルムは世界中で人気なんですね。
このシリーズは、ペンギンのような小さな男の子であるチュピと、彼の家族や友達との日常生活や冒険を描いています。物語は、子供時代の喜びや挑戦を捉えた日常的な状況を描くことが多いです。
多くの言語に翻訳され、世界中で2,600万冊以上の売り上げを誇っています。フランス語以外に、13ヶ国語で翻訳され、アメリカ、スペイン、南米、中国、韓国、ギリシャ、レバノン、ブラジル、イスラエル、ポルトガル、台湾、トルコ、ポーランドなどで販売されています。
また、「チュピ」はテレビシリーズにもなっており、1999年から2002年に放送された「チュピとドゥドゥ」や、2013年に始まった「チュピのがっこう」などがあります。
チュピとのりもの
現在、日本語に翻訳されている「チュピシリーズ」は数冊。
その中でも、我が家の車好きの息子がお気に入りの1冊はこちら。
チュピとのりもの では、子どもたちが好きな乗り物がたくさん取り上げられています。
チュピがおじいちゃんと街を散歩中にいろいろな乗り物に出会い、一つずつ乗り物の名前を覚えていくストーリーです。
これから言葉を覚える子どもたちにとっては、本文中に登場する乗り物の名前とイラストがセットになっているので、言葉とイメージが結びつきやすくなるのではないでしょうか。
また、日本とフランスの違いにも発見があり、おもしろいです。
例えば、ゴミ収集車が集めるゴミ箱。
日本では、ゴミ収集車がゴミ袋を集めますが、フランスはゴミ箱ごと集めます。こんな映像もありました。
T'choupi fait des betises(チュピ、いたずらをする)
お次は、日本語に未翻訳のこちら、2017年に出版された「チュピ、いたずらをする」。
いたずらや小さな失敗は、成長の一部ですよね。特に子どもたちにとっては。この本を通して、子どもたちは、日常生活の中での自分の感情を認識し、適切に表現する大切さを学べるのではないでしょうか。
それと同時に親のわたしには、こんなことを思わせてくれる1冊でした。
親にとっては「いたずら」と思えることも子どもにとっては「好奇心の結果」なのだと、暖かく見守りたいなと。「いたずら」も時には楽しい思い出にしたいものです。
作者について
次回は、引き続き「日本語に翻訳されているフランスのベストセラー絵本」
を紹介します。