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開花

一日に一度 あなたはわたしにキスを送る
あなたが額に口づけると、
そこに真っ赤な芥子が咲いた
左耳のたぶには金木犀
ほほには女郎花
首すじには蔦が絡みつき
乳房は勿忘草で覆われた
腹には静かな海色の紫陽花が咲いたが、
それはやがて宵の紫色に変わった

最後にあなたは左の手をとり、なか指に口づけた
すると大きな白い百合が二輪
気だるげに頭をもたげた

指輪には重すぎたが
その香りはどこまでも濃く
わたしは満たされた気持ちで
あなたの存在に抱かれた

わたしたちは一緒に
新しい時代の子どもになるの

#詩 #散文詩 #文学 #自由詩

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