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嶋田青磁
2019年1月28日 00:20
冬の夕べよどうかあの女(ひと)の焦がすように熱く猛る血の流れるからだを薄暮のやさしい闇で包んでおくれ 夜明けの澄んだ地平線をともに見つめそのみずみずしい指先に触れられるように 冬の夜よどうかかの女(ひと)の紅いルビーの唇ヴィオロンの音を奏でまっすぐに射る言葉を露台を吹きわたる風で受けとめておくれ 楽園に生るという甘く熟れた柘榴に震えず口づけられるように