突然のピクニックだよ!マカピーの日々 1455
マカピーです。
金曜日(Jumaatジュマアットはムスリムのお祈りの日)でもあるので、ハマナスレストランは夕方から店を開けるのが通例です。
で、先週はクアンさんのところへ肥料つくりのヒントを伺いに180㎞程の距離を走って会いに行ってきました。
そして今回はハナさんが木曜日の夕食の最中に「じゃあ、明日はどこへ行こうか?」と言い出したのです。
「え、何のこと?」
「ピクニックよ!」
「あれ、そんな話していたっけ?」
「いいから、皆で行きましょう!」
「皆って誰のこと?」
「スタッフ全員よ。それにランの奥さんと我々だから9人ね」
「そうは言っても、一度にうちの車に乗れないじゃないよ」
「やっぱり海岸がいいわ、それでバーベキューとカラオケをするのよ!」
「OK。例の海岸に行くの?それよりサリナ、君の家へ行く道を行ったら海岸にでるでしょう、そこはどう?」
「はい、海はありますけど誰も泳ぎません」
「どうして?」
「ワニがいるからです(笑)」
「え、やっぱりそこもダメなの? やっぱりちゃんとしたお金を支払うビーチ施設でワニの来ないところに行くしかないか・・・」
そんな話をすると、俄然スタッフのみんなが元気になって来たのです。
毎日仕事をするばかりでリクリエーションも無いものね、たまにはいいか!
それで、その海岸が遠くない事からグループを二つに分け、マカピーが車で二往復して全員を送り迎えすることになりました。
翌朝みんなグズグズしているのを起こして、第1グループは朝7時にランと奥さんを迎えに行き、更にサリナと落ちあう段取りでした。
それでも、バーベキュー用の食器は車に載せてあるというので、車内を覗いてみると焚き木になるココナツの殻も食べ物も載っていません。
「おーい、ご飯が無いよ!」と言うとベンが炊飯器のご飯と冷凍されていた魚を持ってきました。
マカピーは業務用の氷とミネラルのボトルを担ぎこみ出かけることにしました。
ついでに「スイカ割り」がしたくなり店からスイカを持ち出したのです。
まあ、一度行って現場で足りないものが分かったら第2グループで補完すればいいとしよう。
最近毎日雨が降っていたのがウソのように素晴らしい快晴に恵まれました!
沖合の島々も緑で、海水も澄んでいてとってもいい感じ。
しかも満潮だったらしく日よけのある小屋の足元まで海の水があります。
おお、いいじゃん!
でも日焼けには要注意ですよ!
やっぱり現場に行くと焼くものが「魚」しかないのが分かり「チキン」と焼き網を持ってくることにしました。
マカピーは第2グループを迎えに店に戻りましたが、ベン、マン、バシットの三人は階下でブラブラとマカピーが来るのを待っていました。
マカピーは素早く周囲をチェックしました。
「あのね、二階のベランダのドアのロックをかけてないでしょう。それにネコが厨房にいたけどあのままじゃあドアが閉められて二階に上がれなかったら仔猫の授乳が出来ないよ。みんなそういう事をちゃんと考えてるの?」
三人はモゴモゴ何か言い訳を言っているのでした。
「それから、さっき魚は見かけたけどチキンはどこにあるの?」と尋ねるとベンが「もう昨日準備して車に入れて置きました」と答えるのでした。
「でもさっきの保冷箱の中には冷凍されたサカナしかないんだって!」
「入れてあります」
「ふーん、そうなの。そこまで言うのだったら出かけよう」
第2グループが到着すると、先行グループは既に海であそんでいて我々もそれに加わりました。
まだ潮が引きかけで施設の突端から深い海に飛び込んだり楽しんでいました!
しばらくして炊事を始めることにしたのですが、みんな気持ちが浮ついているようで真面目にやる人がいないので、ハナさんが仕方なくやっていました。
マカピーは日陰でウトウトしていると「ご飯だよ」と声がしたので行って見ると焼き魚しかありません。
「あれ、チキンはどうしたの?」
ハナさんが笑って答えました。
「ベンはチキンも調味料も持ってこなかったのよ。それでまたマカピーに叱られると思ってあっちに逃げてしまったのよ」
たしかに遠くの桟橋にベンらしい人影が見えます。
それでもシェフのランが気を利かせてスダチと味の素で焼き魚のタレを作ってみんなで食べ始めると、恐るおそる逃げていたベンも仲間に加わるのでした。
まあいいか!
マカピーが皿によそった魚とご飯を食べ始めないのでハナさんが「何を待っているの?」と怪訝そうに尋ねるのでした。
「チキンが焼けて来るのを待っているんだ!」と言うとみんなが爆笑しました。
張本人のベンも恥ずかしそうに笑っています。
そう、これでいいのだ!
シンプルな食事だけど楽しいのが一番です!
陽ざしはますます強くなり、潮はどんどん引いてしまい遠浅になって来くると海辺のプラスチックゴミが波打ち際に転がるのです。
PETボトル、ストロー、ドリンク容器のフタ、靴の底、スナック菓子の袋、プラスチック容器の破片など歩いていても海の中に浮遊しているのも気になって仕方がありません。
マカピーには、逆にこちらの人は誰もそれを気にしないのが不思議で仕方ありません。
マカピーはそれらを拾ってはゴミ容器に入れるのでした。
もちろん、プライベートビーチなので熊手を持ったスタッフがサラーッと海岸をきれいにするのですがそれだけで水中のPETボトルなんて見向きもしません。
ヤレヤレ
それでも彼らに尋ねてみました。
「ねえ、ここの海岸で沖合にあるあの浮きの下のネットがあるからワニはいないんだって?」
「いますよ!だってネットとネットの間があんなに広く開いているんですから。ただこっちにはあまり来ませんね。沖合には沢山泳いでいるのをみかけます」
「やっぱりそういう事か!」
「このあたりではどこの海にもワニがいますよ」
今の話は他の人にしないようにしよう!(笑)
お昼過ぎになってそろそろ片づけをはじめ、女性たちがシャワーをして着替えを始めました。
そうだ、まだ「スイカ割り」をしていなかったぞ!
マカピーは思いついてハナさんに声をかけたのですが、タイミング悪く遊んでばかりいて食事の後片付けをしないスタッフに怒り始めてしまったのです。
「まったく真面目に片付けないんだから!」
そしてとうとう大声で「第1グループは車に乗って帰るわよ、荷物を積んで!」と宣言してしまったのでした。
ありゃりゃ「スイカ割り」はお流れとなってしまいました。
まあいいか、いい気分転換になったよね!(笑)
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。慰安旅行って言うやつでしたかね?