再来「駆けめぐる青春」マカピーの日々 ♯1536
マカピーです。
マカピーはしばらく離れていたオートバイに乗っています!
ホンダの150㏄バイクにハナさんを後ろに乗せて30㎞程離れてた村のロスリンの家に通うようになったのは、ハナさんが昔そこでクリニックを開いていたからです。
その縁で今でも患者さんが集まって来るのでした。
ハリー叔父の家に我々が来たのを知ってロスリンが夫のインサンと娘のリアを連れて来たので、マカピーは4か月ほど前に彼らの家に行った当時の事を思い出しました。
ハナさんのところにはロスリンから借金のかたに農地が取られてしまうので何とか買ってもらいそこで耕作が続けられるようにして欲しいとの依頼が来ていました。
聴けば丘陵地のトウモロコシ畑が6ヘクタールほどあるのだけれでも、昨年亡くなった母親の治療費で借金が重なり土地を手ばさなくてはならなくなったというのです。
いずれにしても、昨日彼女の運転するトライシクルの後をついてその土地を見に行ったのですが、もちろん道路は農地の中の未舗装路です。
マカピーはなんとかアップダウンをホンダで踏破しようとするのですが、とうとうスクーターはその深い轍(わだち)に落ちてしまいました。
ガシャン!
なんだか嫌な音がしました。
その後で荷台のボックスあたりから異音がするのでしたが昨晩帰って来たころは疲れていたのでそのままにしていました。
今朝ロスリンの村に戻ろうと車庫からバイクを取り出してハリー叔父の家の前に置いて「異音の原因」を探る事にしました。
え、これは!
シートの下からぐるりとめぐっているアルミ製のレールが割れてパックリと分裂しているではないですか!
ヤバいなあ!
きっと昨日轍に落ちた際のショックでボックスの重みがレールに亀裂を与えたのでしょう。
ハリー叔父に尋ねると、直してくれそうなバイク専門修理店を教えてくれました。
マカピーはその修理店でアルミ溶接が出来ないかとメカニックに聞いたのですが、アルミ溶接が出来る装置が無いので、穴を開けて鉄板でつなぎ合わせるのが良さそうだという事になりました(実際1000円ほどでやってくれました)
新規に発注するとその10倍はかかりそうでした。
マカピーは修理となればおそらくレールやボックスが取り外されることを予期していました。
そこで自分の空のバックパックに薬品バッグなどを移してハナさんに背負ってもらう事にして、帰宅時に立ち寄って修理できたレールを取り付けてもらう事にして出発しました。
天気は素晴らしく良くて、丘のワインディング・ロードを快調にバイクは走ります。
すると、過去にこんな情景があったことに思い至りました。
それはまだ学生だった頃でマカピーはホンダのXL250Sというトレールバイクに乗っていて、それに恋人を乗せて晩秋の狭山湖に行ったんです。
思ったより道路が混雑して、湖はもはや暮色に消える直前でした。
更に日暮里の彼女の下宿まで送り返すのにはかなり遅くなりそうだったので近くのファミリーレストランに入って早めの夕食をとることにしました。
マカピーは4年生になる前に米国中西部のアイオワ州へ一年間の酪農実習することが決まっていたのです。
マカピーは帰国しても、更に一年間学校が残っていますが別の学校の同じ学年の彼女はマカピーと入れ替わりに卒業することになります。
だから、二人の関係をどうするべきかマカピーは迷っていました。
ところが、マカピーがレストランでその事を切り出す前に彼女は意外な事を口にしたのでした。
「マカピー、私学校を卒業したらすぐに結婚することにしたの」
「え、・・・・(そんな事、聞いてなかったよ)」
「ちょうどマカピーも米国に行っちゃうから、伝えておいた方がいいと思ったの」
「あ、ありがとう・・・」
マカピーはショックでその後の会話や、どうやって都心に戻ったのかよく覚えていません。
バイクを乗っていたら、そんな出来事があったの思い出したんです。
ちょうど当時の恋人もハナさんと同じくらいの身長でバイクで野山を駆け抜けると「駆けめぐる青春」の再来に思えるので思わず笑ってしまいました。
まさか、フィリピンでオートバイで走り回ると思いませんでした。
心の隅ではハリー叔父に依頼して彼のトヨタ・フォーチュナーを借りて走るつもりだったのですがこの3か月の間に売り払われていたのでバイクしか残っていなかったのです。
でも、バイクがあるだけでもラッキーです。
それにハリー叔父の息子のマーンがきちんと整備してくれたからバイクの調子はとてもいいです。
今回悪路でレールを割ってしまいましたが、それも修理が終わりまた荷台のボックスも使えるので買い物にも便利です。
ちゃんと二人用のヘルメットも買ったし安全運転で二度目の「駆けめぐる青春」を楽しむことにします!
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。コーナーをガンガン攻めたりしません(笑)