
ロシェールおばさんの秘密 マカピーの日々 ♯1584
割引あり
マカピーです。
フローレンスが脳溢血で半身不随となったロシェールおばさんを見舞うので一緒に行って欲しいとのお願いがありました。
ロシェールおばさんは彼女の母親の又従姉妹に当たる方で、車で20分ほど坂道を上った先の集落に住んでいました。
かなりの急勾配の直線道路の両側に小さな町が形成されています。
どの家も何かしらを売っていてロシェールおばさんのいる家も串刺しした鶏の脚などを焼いていました。
フローレンスの母親はすっかり腰が曲がってしまって歩行困難なので娘がその手を引きます。
ハナさんも付き添いマカピーは車を駐車するとその最後尾につきます。
「ロシェールはどこにいるの?」
店にいた孫らしき男女に声をかけて、入って行くと、間口の狭いうなぎの寝床の様に奥に続くのでした。
炊事場を抜けると階上へ行く階段がありましたが我々は下ります。
電燈が無いのでかなりの暗さに加えて不規則にある段差を降りて行くのですが、天井も低いので頭をぶつけないように注意が必要でした。
どうやらこの家は継ぎ足しを繰り返しできたらしく、おそらく街道筋の家々はみな同じ様な構造をしているように想像できました。

ロシェールおばさんはその奥まった、裏口に近い天井の低い通路の一角のベッドの上にいました。
久々のフローレンスの母の登場を認めると、ロシェールは「今まで何してたのよ!」とでもイフガオ語で叫んでその背中を利き手でドンとどやしつけていました。
その力強さにハナさんが目を丸くしてました!
彼女は5年前に倒れる前は社交の好きな美しいおばさんだったそうです。
ここから先は
1,207字
/
2画像
もしもサポートいただければとても嬉しいです。そのサポートは感謝のバトンタッチとして使わせていただきます!