このタイミングで? マカピーの日々 #1284
マカピーです。
えーと、どちらさまですか?
サリ夫妻、ナッシュとミルサ、ティンダ、ビスマルそして半日しか持たなかったアリの合計7名が去ったハマナスレストラン2号店。
サリ達は、マカピー達にお願いだから去らないでくれと言わせ、今後の交渉を有利にするハッタリも含め他のスタッフにも去るように強要したのかも知れません。
マカピーもハナさんも、恐らくそうしたスタッフは、遅かれ早かれ問題を起こすのでこの時期に去ってくれるのは、先日のアピ夫妻のケース同様に好都合だったと思います。
そうか去るのかい、一緒に働いたのに残念だね。
でも、戻ってくれと交渉するつもりは全く無かったのでした。
それでも冷静になって考えれば、午後からどうやって店を維持するのかって、全くの振り出しに戻ってしまった現状に改めて一大事であることに気付くのでした。
ヤレヤレ
残ったファラとハナさんで、店のシャッターを下ろそうかと相談していると、お客様ではなさそうな帽子姿の若者が何か訳ありそうにしているのでした。
ハナさんが、どなたですか? と尋ねると青年はオトと言いレストランでの仕事を探していると答えたのでした。
ふーん、それであなた何ができるの?
コタキナバルのレストランでアシスタントシェフをしていたけど地元に戻って来たので新しい職場を探してこの店に来たとオトは言うのです。
それにしても、なんというタイミングでしょう!
さっそく厨房を見せて、メニューを見せると、この品ぞろえなら出来ると言うのです。
まさしく、立ち去るスタッフとすれ違いながらオトの採用が決まったのでした。
じゃあ明日の朝6時からと伝えると、それならば仕込みもしたいのでと自ら厨房で準備に取り掛かったのでした。
お、やる気があるね!
そこに来客がありナシゴレン・アヤム鶏焼き飯の注文が入ったのでした。
オト、今から作れるかしら?
ハイ、出来ます!
ハナさんはオトがサリとは違う料理手順ながら素早く仕上げる技量に満足したのです。
これで何とか店を閉めずに済みそう!
この一連の出来事を見ていたTさんも、まさかの事態の展開に唸ってました。
いや~、面白いですね!
つまり天は私たちを見捨てないってことよ! とハナさん。
オトは家に戻って仕事が決まった事を母親に告げに一旦家に戻り、朝も早いからハナさんの提案でここで泊まり込む事にしました。
サリ家族達が去ったので場所はあります。
一緒に夕食を食べながらオトは別れた妻との間に出来た6歳の男の子がいて母親に面倒を見てもらっているとの事でした。
マカピーはTさんと二階の居室に戻ったのですが、ハナさんは洗濯機を回しながらオトが自分が使う厨房のアレンジをし直し掃除をするのを見ながら色々話したそうです。
ハナさんは医師でもあることから、オトが若干発達障害の傾向がある事に気づきます。
32歳で大きな体格をしていながら、とても優しい性格で子供のようなところがあるオトに対してどう接するべきか方針が決まったというのです。
面倒に思うかもしれないけど、複雑な話しをすると混乱し易いので、幼い子供に話すように一つ一ついい含める事が必要だと。
ほら、コタキナバルにプライのいとこにプソンがいたのを覚えているかしら?
ああ、知らないうちに犯罪に巻き込まれ警察から逃れ潜伏生活をしていたプソンの事を思い出しました。
素直がゆえに犯罪のお先棒を担がされ故郷に帰れなくなった彼の援助を定期的にしていたのは親戚でもないハナさんや他の親戚縁者でした。
さて、オトはハマナスレストラン2号店の救世主的存在になるのか?
はたまた、新たな火種となるのかしら?
マカピーとしては妙な駆け引きをするスタッフよりも彼と長く仕事がしたいと思うのでした!
マカピーでした。
最後までお読み頂き感謝します。ノンフィクションです!(笑)