「ネバーギブアップ」というネコ マカピーの日々 #1228
マカピーです。
うーん、このネコだけは違いました!
「ここで諦めたら死んでしまう」って本能的に気付いていたのか知らないけれど、そのネコは執拗にマカピーの倉庫に居座ったのでした。
急用が出来てコタキナバルに行かねばならない前日に、帰って来て倉庫のシャッターを開けると、一緒に入って来た小さな影。
お、野良猫です。
しかも前肢がただれていてボロボロで汚いのです。
こちらでは沢山のネコを見てきましたが、こちらでは案外自由と言うか飼われているようなそうでないようなネコが多のです。
アディキッチン(レストラン)の改修工事中にも猫がいましたが、最終的に住み着くネコはいませんでした。
ところが、このボロボロのネコは幾度つまみだしても戻ってくるのです。
体力的に弱っているのは分かっていたのですが、マカピーはそのネコを塀の外に放り投げ捨てたのです。
それでもそのネコは戻ってくるんです。
根負けしたマカピーは仕方なく、餌だけを与える事をしました。
イカンビリスとよばれる干し魚(煮干しのようなもの)を与えると嗅いだだけで食べようとしません。
どうやら衰弱しているせいなのか塩辛いのが受け付けられないようです。
仕方が無いので冷凍してあったイワシを解凍して与えると、猛烈な勢いで食べるのでした。
ウニャー!
唸りながら魚に食らいついていたのは相当腹ペコだったのでしょう。
3匹目のイワシにむしゃぶりついているネコのそばで、マカピーはそれまで邪険にした事を後悔しました。
そして、何故だかこう思ったのです。
もしかしたら、幸運を呼び込む「招き猫」になるのかも知れない!って。
マカピー:「ハナさん、アジズ、ボクこのネコを飼う事にしたよ。名前はネバーギブアップ。アジズ、ボクらがいない間餌をあげてね」
マカピーはネバーギブアップが腹が一杯になったら、またどこかに消えてしまうかもしれないとも思いました。
でも、それでもいいでしょう。
果たして3日目にコタキナバルから戻ってくると、ネバーギブアップは外のテーブルの椅子の上に寝そべっていました。
ボクを認めると、ニャーニャーとうるさいのでした。
ハナ:「アジズ、ネコに餌あげ
たの?」
アジズ:「・・・・」
風邪をひいて寝込んでいたアジズは、自分が苦しくても何とかネコに餌だけは与えていたようです。
マカピー:「ネバーギブアップ、ちょっと待ってろよ。今からボクがアジズに代わって餌を準備するからな!」
凍結してあったサバの頭があったのでそれを解凍する間にも、ネバーギブアップはニャーニャーとうるさいのでした。
マカピー:「分かったよ。うるさいから黙ってくれ。ほら生卵だ。魚が解凍したらあげるからこれでも食べて待ってろよ」
ネバーギブアップは体が衰弱していた事もあったのか、食べる様子を見ていると視覚と嗅覚が弱いように思います。
さすがに家(倉庫)の中には入れないようにしていますが、アジズが入れていたらしくのこのこ入って来るので、マカピーがつまみ出しアジを与えるとその後は鳴き止み、満足したのかそのまま定位置の椅子の上で休んでいるのでした。
果たして、ネバーギブアップは「千客万来・商売繁盛」の招き猫になるでしょうか?
乞うご期待!(笑)
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。マレーシアに「招き猫」の人形が沢山あります。