効率が良いって何なのか?マカピーの日々#1020
マカピーです。
ボクらは「無駄のない人生」を送れるのかな?
そもそも効率を求める生き方って何でしょうかね?
たしかに工業製品を製造する現場などでは、「無駄どり」を徹底化して効率よい高品質な製品が製造できるように、世の中には日々活動されている方が沢山います。
マカピーもかつてはマスタープランに従って効率よく国際協力の現場で活動してきたのでした。
研究事業では、主幹研究者が目標達成率を可視化してその根拠をデータで示す事で誰もが分かりやすい現場の進捗状況表を作成していました。
マカピーが現場でかかわって来た研究者は事業費の適正支出や事業計画に沿った効率的な活動を定期報告しなければいけませんでした。
本来の研究業務以外に煩雑な事務作業もあるのです。さらに大学の研究者であれば更に講義や教授会や入試までこなしながら事業をやるって曲芸師的だなあって感心するほどです。
でも、そこまでして成功させたい事業目標があるからそのエネルギーをつぎ込めるんでしょうね!
で、次にマカピーの仕事を考えてみます。
これまた前述した国際協力の現場とはかなり趣が異なるのでした。
例えば村人と「世間話」をするのは無駄な事でしょうか?
今日も気温32℃、湿度68%(ダイソーの温度湿度計の表示)トタン板の屋根の下はまるでフライパンの様であっと言う間に汗がダラダラ流れTシャツが濡れるのでした。
「早く切り上げて次の仕事をしよう!」
さすがにマカピーは目でハナさんに出発を促しますが彼女はそうしません。
いつも彼女はタイミング(頃合い)を見計らっています。
それは、彼らから嫌われたら、信用されなくなったら元も子もなくなってしまうからです。
マカピーには言語的な能力が不足しているのです。
村人はマカピーに対してはマレー語をしゃべるのですが、彼らの間ではバジャウ、スルック(タウスグ)などが交じり合い更にはフィリピンのビサヤまで混在しているので、マカピーには分かりそうでいてなかなか理解できないから、疎外感を感じるからでもあるんです。
ところがハナさんは幼い頃からマレー語と英語以外にもタガログ、ビサヤ、スルックなどを話す能力があるのでこの地域に住む人と笑い話ができるのでした。
「芸は身を助く」を地で行っている人なのですね。
つまり言葉は道具であり、複数語を話せることで強力な武器が増えたようなものなのですよ!
つまり、同じ言葉を話す人に対しては同族意識が生まれ信用度がグッと増すわけです。
この国というよりも、地方ではビジネスも杓子定規で動いていない感情の世界があるのでした。
だから会話ができない分マカピーは苦し紛れ?に農民の作業を自ら買って出てやるのですが、逆に「アガス(サンドフライ)にやられないように!」って笑われる始末なんですね。
そうやって、現場にはり付くことで本当の姿が見えてくるものです。つまりいつまでもお客さん扱いはしなくなってきた時に、ハナさんへも本音が出てくるからです。
それは事業に参加していない村人からも意外な情報も入ってきます。
最近あった近所の結婚式の話で若者の行動様式も分かります。
たまに子供が野菜を持ってきて売りに来たりして食生活の様子が分かります。
まだオートバイが中心の生活の中で彼らの経済圏がどうなっているのかもわかります。
昨日は収穫物の重量を計る「吊ばかり」のロープの末端処理が必要でした。
ロビンが「ボク忘れちゃったんだ」というので「ああ、上手じゃないけどマカピーがやるよ」って編み込み作業をしました。
まあ、格好悪いながら解ける事が無い程度に仕上がりちょっと気を良くしました。
ところが、別の村人がやってきて他の個所をお願いするとあっと言う間に綺麗に編み込みをしてマカピーはショックを受けたんです。
タバコを咥えながら、それでも手元は狂わない作業に感心しました。
海で生きてゆくには、こうした技術が最低限必要なんですよね。
そして、こうしてワイワイやりながら誰かから技術を学ぶのが村のやり方なんだと分かりました。
そういえば途上国と言われる国で「トレーニングコース」や研修会を実施しても結局その技術が身に付かず、気が付けば農民は相変わらず昔からのやり方に戻ってしまう事があります。
これって村人自身がマカピー達が慣れていた学習の場としていた「学校教育」のスタイルに慣れていないからでしょう。
ところが、現場で親と一緒に作業をしながら習った事はしっかり身に付くのだと思うのでした。
もちろんそれだけでは、村レベルでも新しい技術を取り入れるのは時間がかかりすぎるので、木陰で少人数の講習会を持ったりすることでハードルを急に高めないやり方が求められるのでしょうね。
という事は、やっぱりマカピーは「効率」を狙っていることになるかな(笑)
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。つまりは適正技術の導入でしょうね!