そりゃマズイでしょ! マカピーの日々 ♯1598
マカピーです。
フィリピンはイザベラ州のハリー叔父宅にいながらハナさんの臨時クリニックが続きます。
今朝も6時から痔疾の若者の患部の理学療法器具でブローをして始まりました!
スズキキャリーの四駆小型トラックの患者さんが帰るころ、二台のボックスカーが入って来たのですが、一台は明らかに場違いの車でした。
なんと白いバンの緊急車両である「Rescue Ambulance(救急車)」だったのです。
「おお、遂にハナさんの臨時クリニックも病院格になったか!」と笑っていましたが、心配になってハナさんに聞きました。
「救急患者がいるの?」
「さあ、それらしくないわね」
いつものフランシスおじさんがいたので尋ねると「一人体調の悪い女性がいるんだ、診てあげてよ」と言われるのでハナさんがポーチの椅子に座っている女性を診に行きました。
マカピーも彼女の存在に早く気が付きました。
一人でボンヤリしているのですが、それが突然片腕を上げて頭上の空をかき回してブツブツつぶやいている様子をドアの窓越しに見ていたからです。
「彼女って緊急じゃないのね。・・・ああ心身症ね。私には診察できないわ、残念ながら彼女の心の中をのぞくのは専門医に任せるしかないわね」
ハナさんは大概の患者には対応するのですが、さすがに精神科は違うようです!
と、そこに元気な女性が何か言いながら入ってきました。
その後に50歳代と思われる男性が二人続いて彼女とハリー叔父の部屋に入って行くとドアを締め切ったのです。
その女性のかなり横柄な態度にマカピーは「あ、きっと僕の会った事のないハリー叔父の兄弟か何かだろう」と思ったのです。
しばらくすると、ドアが開いて中からハリー叔父が手招きをするのでハナさんがハリー叔父の部屋に消えて行きました。
しばらくすると、ハナさんは来客の三人と一緒に出て来て彼らが出て行くのを見ながらマカピーに説明してくれました。
「やっぱり救急車はまずかったのよ! 緊急車両が使用目的外で個人の家を訪問しているのは問題だってバランガイ(村)の村長たちが調査に来たのよ。きっと近所の誰かから通報が言ったのね!」
「やっぱりね。サイレンや発光器までつけた救急車で患者を運んではダメだよね!」
「マカピー、外に行って救急車を目立たないガレージに入れるように言ってちょうだい!うちの車は外に出さないと入らないわね。よろしくね」
外に出るとフランシスおじさんが「ああ、その事だけど運転手には救急車は大通りの方に駐車してもらい、患者の診療が終わったら戻ってくるように伝えておくよ」と言ってくれました。
その事をハナさんに伝えると「ハリー叔父のところだから、村長たちが敬意を払って事を表沙汰にしないという事で落着したらしいわ。バイクでもトライシクルでもトラックでも良いけどやっぱり救急車はダメよね!」
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。いつかは正式に救急車が乗りつける医療機関になるのかしら(笑)