母に再会できたよ マカピーの日々 #1328
マカピーです。
1月2日、半年ぶりにマカピー母と再会しました。
昨年マレーシアに出発する前に母が施設に入ることになりました。
認知機能の低下もあり、兄夫婦にかかる負担が大きくなり過ぎたからです。
マカピーもマレーシアから折を見てスカイプで施設内にいる母と話をしてきましたが、時折「家に帰りたい」と会話中にこぼす母を不憫に思うのでした。
母のいる施設はCOVID-19以降、かなり閉鎖的な対応に徹していてたとえ息子であっても面会が制限され、しかも「県外」の人間はダメだというのです。
マカピーにはその基準が理解できないのですが、この国っていつからこんな風になっちゃったんでしょうか?
せっかく面会に家族が来ても会えないって、どういう事でしょうか?
各種感染を防ぐための対応としていますが、それでは施設内で働く人は外部との接触がないというのでしょうか?
近しい人に頻繁に会わなければ認知機能が更に低下するようなものでしょう!
(閑話休題)
話がずれて来たので話の本題に戻ります!
で、年末年始は家で過ごさせたいと兄が言っていたので今日それに合わせて群馬に行って来たんです。
あらかじめ本人に伝えると、母がその事を施設内で他の人に話してしまうと「帰宅」出来ない人が可哀そうだというので黙ってほしいと言われていました。
そうなんです、母は状況に関係なく誰かれなく家庭の事でも何でも話してしまうのでした。
そこでマカピーも母と電話連絡しながら「日本に来たのなら早く会いに来ておくれ!」って言われると「うん、兄と調整して行くからね。」と答えるしかありませんでした。
下手をすると母が「今度海外から次男が会いに来てくれるんだよ」施設の人に言いかねないのです。
そうなると「県外」どころの話じゃなくやぶへびに「危険人物」になりかねないので慎重にならざるを得ませんでした。
ヤレヤレ
1月2日の朝は神奈川に住むマカピー弟夫婦が車で迎えに来てくれたので一緒に群馬に行きました。
家に着くとマカピー母の妹(叔母)とその長男(従弟)が「御年始」の挨拶に来てくれてマカピーも久々に彼らとも会うことが出来ました。
ところが、肝心の母はベッドで寝ていて「具合が悪い」と目をつむったままで帰宅する叔母たちと対応したものだから、お客さんが帰った後で起きてくると「え、さっき誰が来たって?」という始末でした。
昼食をはさんで、今度はもう一人のマカピー母の妹が長男夫婦と登場して昔話に花が咲いたのは良かったです。
姉妹でこの家であった古い風習を楽しそうに語りあう二人を見ていて、二人が自分たちの実家でこうして話が出来るっていいなあってつくづく思うのでした。
彼らも帰宅して、日暮れが迫って来たのでマカピーはいつもの通り大好きな「キンカン」を収穫して帰る支度をしたのでした。
容器に半分ほど実を入れて戻ると、なんと母が庭の木の下で倒れているではないですか!
マカピーは駆け寄って尋ねました。
「おかあさん、どうしたん?」
「あ、お前かい。転んだら起き上がれないんだよ」
「どこか痛いところは無いんだね?」
「ああ、大丈夫。転んだらどうにも起き上がれないんで困っていただけだよ」
手には赤い実の付いたセンリョウの一束が握られていて、起き上がろうと自分の体を手で支える際にもそれは決して離そうとしなかったのです。
つまりカメが甲羅を裏返しにされて手足をウゴウゴしている感じでした。
「じゃあ、引き起こすよ?」
母を引き起こすと、足元に伸縮性の杖がある事に気が付きました。
ここ数カ月で施設内でも歩行に杖を常用するようになったと以前聞いていたのをマカピーは忘れていたんです。
マカピーは母への配慮が欠けていたことに気付きました。
柔らかい土でつっかけ履きの母は、久々の実家の草木を愛でながら歩いていて家の中で水盤に活けられていたセンリョウがあったので、それを手折った際に転んでしまったようでした。
一緒に家に戻ると「そこで転んじゃったんだよ。ダメだねー」と笑っていましたが、それを聞いた皆はかなり驚いていました。
「ちょうどマカピーが通りかかったところで起こせたから良かったね」
母はクルリと振り返ると、戦利品のセンリョウをマカピーに差し出して「ほら、これ。お前持って行きなさい」
マカピー母はやっぱり母でした。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。お母さん元気でね!