キナバル百景 マカピーな日々#0946
マカピーです。ボルネオ島北部マレーシア国サバ州にいます。
ハジさんは「キナバル山は雲がかかってしまい、なかなか見る機会がありません。だからそれが見えたらラッキーなんですよ」って言ってました。
確かに、2020年の2月にサバに来た時は街中のホテルにいてキナバル山は丘の陰に入ってしまい、陽が高くなってからリカス湾側に車で回るとキナバル山は雲に隠れていて、「見えません」でした。
ところが、今年の7月に来てハジさん宅に滞在しながら、雨が降らない限り毎朝周辺を散歩するようになってから、ほぼ毎日のように山地の上にぽっかりと浮かび上がる特徴あるキナバル山の頂上部分が見る事が出来ます。
そうか、ハジさんは散歩もしないし、出かけるにしてもお昼頃が多いので滅多にキナバル山を見る事が出来なかったので、あの発言になったのだと分かりました。
これは長期滞在しても必ずしもその人がその地域の権威には成り得ないという事を物語っています。
つまりちょっとした視点の違いで「定説」も変わっちゃうんですね!
話は飛びますが、住居を探す際決定する前に朝昼晩、平日と週末の周囲の様子を調査しておくことを勧められるのは同じ理由からです。
学校の近くだと校内放送や子供の歓声が気になる人もいますし、登下校の子供が多い地域では交通に要注意です。
逆に週末になると賑やかになる地域もあります。観光地近くは魅力的であっても見知らぬ観光客が家の前を行き来するのは落ち着かないものです。
もちろん一軒家と高層アパートとの住居形態の違いはあるでしょうけど。
さてマカピーの好きなキナバル山アングルはリカス湾の向こうに市立モスクが朝霧に包まれている背景の山地の上に見えるキナバル山の雄々しい岩峰です。
スマホを持っている限り、毎日でもその様子を写真に収めています。
マカピーはキナバル山が好きなんです!
ある日クアラルンプールに住む知り合いと電話連絡した時の事です。彼は地元のマレーシア女性と結婚しています。
マカピーがキナバル山を眺めながら散歩していると伝えると、昔の事を覚えていたらしくこう言うのでした。
マッチャン:「マカピーさん、JOCV隊員だったころもキナバル山が見えるとその姿をカメラに収めていましたね。ボクはそれを見ながらよく飽きないなって不思議に思っていたんですけど、今でも変わらずに好きなんですね!」
マカピー:「え、そうだったっけ・・・」
そうだ、友人の一言でパッと蘇る風景がありました。
マカピーが好きなキナバル山の雄姿は何といっても北部方面のKudatへ行く手前にあるKota Belud(コタブル)周辺からの眺めだったのを思い出したんです。
マッチャン:「マカピーさんは当時『キナバル百景』を撮るんだって言ってたんですよ!」
マカピー:「え、ボクそんな事言ってたの?・・・あ、そうか。そういう事だったんだ・・・」
マッチャン:「どうかしたんですか?」
マカピー:「いやね、今でもLikas湾の背景の山に隠れて山頂しか見えなくても、キナバル山が大好きで幾度でもカメラを向けている理由がそんなところにあったのかって、マッチャンの話を聞きいて納得したんです」
マッチャン:「じゃあ、いまでもキナバル百景を追い続けているって事ですか?」
マカピー:「もしかして、そうかも。なーんてね(笑)」
マッチャン:「でも、雲に見え隠れする程度で、角度からキナバル山の形が変わるわけじゃないしねえ(笑)」
マカピー:「それが、不思議な事に気象条件が毎日違うから、それぞれの印象がずいぶんと違うんだ」
マッチャン:「ほう、やっぱりマカピーさんキナバル山にとりつかれている状態が続いているんですね!」
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。そうか初恋の山を眺めているって幸せなんだなあ