踏み出して分かった事 マカピーな日々#0933
マカピーです。ボルネオ島北部マレーシア国サバ州にいまーす。
ここにきて、ようやく仕事のめどがついてきました。
マカピーは2020年にハジさんに誘われてサバに来たのですが、その前に青年海外協力隊の経験もあったので土地勘等はありました。
そして2022年7月にハジさんがサバに戻って来たのでマカピーもそこにくわわったのですけど、マカピーにとっては民間事業は初めての経験となんです。
最初は自分でも、ハジさんの事業展開案リストに従ってできそうな事を探しました。
それは、スポンサーとなる日本の企業に来てもらって、彼らの仕事をするお手伝いするというものでした。
でも、実際日本に関連しそうなところへ行ってはなしをしてみると、なかなか海外しかもボルネオ島と聞いただけで興味を持っても話に乗って来る人はいませんでした。
そもそも少子高齢化社会の日本では、プラント輸出等で海外の勤務はあるものの基本的には海外から労働人口を受け入れる側です。
一緒にサバで仕事しませんか?
その一方で観光事業に関しての提案を受けていたので、それを伝えに観光局に行って見たのは、9月にあった東京のツーリズムエキスポにサバ州観光局から職員が二人来ていたからでした。
ところが、実際に会いに行き話してみると、期待に反し冷淡な態度で対応され、興味を持ってもらえず協力が得られませんでした。
確かに、「押し」が足らないのかも知れませんね。
そうした事とは並行して知人の関係者にあって見たりもして、情報収集をしサンデーマーケットで知り合った、フィオナさんを通じて情報も得ました。
7月に来た時に、偶然に近所だったことからこちらの事業に興味を持ってもらったジェニさんとも再会して話しました。
そのうちにマカピーにも気付ました。自分から動かなかったら何も始まらないいんです。
地元の人は、事業の話をしてもお金があってもそれをインベストするに足りる会社であるか値踏みしているという事です。
当然と言えば当然ですね!
ハジさんと二人で事業内容を検討していても、何も事が進まないばかりか時間ばかり過ぎてゆくだけです。
しびれを切らしてマカピーは7月に声をかけてもらったアミールさんの話に乗って、彼らの事業展開する場所へ案内してもらう事にしました。
実はその時にもう一つの仕事について紹介された人に会うつもりだったのですが、その方の母親が急逝してしまい会えなくなったのですが、そのおかげ?もあって長い間消息が分からなかったマカピーの知人とこタクトを取る事が出来、再会することになりました。
一旦行動を開始すると、「何かが動き始めた」ような不思議な感覚が生まれました。
それで、コタキナバルに帰ってきて「さて、次はどうしたものか?」と日本側の協力者と相談すると、とりあえず「現金収入化の道」を探るのがいいだろうという事になったんです。
そうなんです、マカピーは今年の4月から無収入状態が続いているので、その人も心配しています。
もちろん、マカピー妻もかなり心配しています!
ところが、彼の言う現金収入化として「ここの原料を日本に輸出」するにしても、それにはいくつものクリアしなくてはならないハードルがありました。
輸出ライセンスの取得等はまだしも、原料を圧縮する装置が見つからないのです。日本では容易に見つかる機材がこちらではそうではなかったわけです。
コンテナに荷物を詰めるにしても、圧縮していなければ空気を運ぶようなもので「利幅」が薄くなるどころか赤字になってしまうのでした。
ウーム、困ったぞ。
それから、どちらにしても自己資金調達をしながら事業展開をしないことには始まらない事が分かりました。
マカピーはその事をハジさんに相談すると、彼はあくまでスポンサーを探すから待ってくれという考えでした。
マカピーは「ここで待っていても、これまで資金が送られてきたこともないし、時間ばかり過ぎてしまい何も始まらない」と訴えたのです。
それに、ハジさんは自分の会社の事業整理を迫られていたのでそれとスポンサーさん探しに専念してもらう事にし、マカピーはハナさんと事業化することにしました。
これまでの経緯を知っているハナさんに話してみると、マカピーの行った場所に再度一緒に行き、かつてハジさんが事業展開に誘いコンタクトを取っていたジュルさんを紹介してもらう事にしました。
これも偶然なのですが、翌週にたまたまユスフさんの車が娘さん家族を送り届けるという機会に恵まれたので、旅費が浮く?のでハナさんと窮屈な思いをして、さらには娘さん宅でみんなで雑魚寝をしながらジュルさんに会う事になりました。
ジュルさんは、今年の5月に事業化の話を受けてハジさんと会っていたのでした。
ジュルさん曰く「その時に事業を開始していたら、生産が始まっていたはずなのに。サンプルを送らされるばかりで、自分も毎日食べてゆくのに別の仕事をこなすので精一杯なんだよ」と苦言を呈されてしまいました。
それでもジュルさんに地元を案内してもらい、現金収入化の道を探る事にして、もう一件の事業案についても地元企業を訪れると、コタキナバル本社で会うべき人を紹介してもらいコタキナバルに戻って来たのでした。
ハナさんと、コタキナバルで必要機材が入手できない中での商売をどうすべきなのか?いろいろ相談していると、会ったばかりの突然ジュルさんから連絡がありました。
「面白い事が分かったから早く来てくれ」と言うのです。
それで3週間連続でマカピーは出張することになったんです。
今度は前回、前々回と場所が異なるのでしたが、確かにそこを訪れるといけそうな感触がありました。
しかも、現地で出会ったジュルさんがハナさんに話しかけるのでした。
ジュル:「ボク先日別れた後で思い出したんだけど、以前お会いした事がありましたよね。ボクは父を連れてハナさんの診療所を訪れたんです」
ハナ:「ああ、そうだったのね。でお父さんはどうしたの?」
ジュル:「数年前に亡くなりました」
ハナ:「そう、それは残念だったわね」
ハナさんは医者として、かつて離島でのへき地医療にかかわっていたのでした。
ジュルさんが連れて行ってくれた現場では更に驚くことが起こったのです。
そこにいた幾人かがハナさんを知っていて、彼女が来たと知ると駆け寄って来たのです。
女性たちはハナさんとしきりと一緒に写真を撮って、それをかつての診療所のあった場所に送ると、地元からも「早く戻ってきてほしい!」と返事があったというのでした。
世の中狭いものです!というよりも人間の繋がりとは分からないと思いました。
マカピーとハナさんは「なるべく早くここに戻ってきて一緒に仕事しよう」という事をそこの住民の人と話してコタキナバルに戻りました。
早速、事業展開をするのに必要な資材がリストアップされていたので、街中で資材を価格等を調べる事にしました。
その後で、マカピー達の扱いたい原料で商品化している会社を農業エキスポで知っていたので、そこへも訪ねる事にしたんです。
予期に反してその事務所で対応してくれたのは、巨体の白人でした。
彼は6年こちらに暮らしているアイバンでマカピー達が取り扱う原料について興味を持ち、担当者につなぐと約束してくれました。
すると、その翌日にはすぐに連絡が来たのでこれまで取り寄せていたサンプルを二種類をアイバンの事務所に届けました。
どうやらかなり気に入ってもらったようです。
マカピーとハナさんは、この思わぬ展開に驚くとともに嬉しくなりました。
だって事業展開を考えるとわざわざ輸出手続きをしなくてもアイバンのところに卸すだけでも現金化ができる事になるからです。
早速ジュルさんを現地から呼び寄せて、今後の事業展開に関して検討をして「早く生産体制」を確立することが必要だと確認しました。
で、マカピーは現在4週続けて4回目の出張に来ています。
最初の出張以外はユスフさんの車で片道11時間もかかるのでちょっと疲れるのですが、面白い展開が進んでいるのでした。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。動けば思わぬ展開が待っている