ダブル急患だって! マカピーの日々 ♯1577
マカピーです。
ハナさんは何でもござれなのかなあ?
今朝も6時前には患者さんが来て診察を受けていました。
朝食を終えて、最近毎日のように来ているアイダとその母(63歳)の治療に当たっていました。
マカピーは昨晩雨にうたれた衣類などを洗濯したのでそれを干していると、ブロアーを使った治療院を開設したいという女性がその旦那と一緒にやって来たのでした。
村長からの治療院を開設許可も取れたからと、なかなか動きが速いです。
素晴らしい
じゃあ、実際の治療の様子を見て見ましょうと、アイダのブローが始まるとトライシクルが停まっていて別の患者が来ているようでした。
ところが「急患だ!(Emergency )」と騒いでいるのです。
70歳くらいの男性が呼吸困難で担ぎ込まれてきたのです。
ベランダのベンチに座わらせて、ハナさんが背中を叩いていて「ネブライザーよ!」と叫びます。
「え、吸引機って?」
「私が探すわ! これよ! ホース類はどこへやったの? 捨てたんじゃないでしょうね?」
「まさか、マカピーは初めてこの箱を見たんだよ」
すると背後でハリー叔父が「ホースだったらあっちにあるよ」
リビングの片隅の段ボール箱を指すとそこからホース類各種一式が出てきたました。
ハナさんは適当なセットを選びそこに生理食塩水と薬液を溶かしセットアップするとマウスピースを患者に吸引させるのでした。
殆どチアノーゼを起こして土色になっていた患者さんが、10分ほどで呼吸が楽にできるようになリました。
峠を越えたのが分かると一緒に付いてきた家族から「ありがとう、ドクトーラ」と感謝の声が聞こえます。
ハナさんは次に患者を室内に入れてブローする事にしました。
このブロアーは体の機能回復に効果があるのです。
ハナさんが30分施療すると、なんと患者が笑うようになりました。
「わー、ブロワーの効果を証明しているようなものね!」一番喜んだのはこれから治療院を開設しようとしている女性でした。
それにしても、どうしてこんな重篤なケースが送られてくるのかと思ったら、彼らの孫がサンタマリアの臨時クリニックに来てハナさんの治療を受けていたからだったそうです。
口コミこそは田舎で強力な情報媒体です。
でもマカピーは思います。
普通だったら医療機器の揃っている病院へ連れて行くでしょう!
患者はともかく危機を脱して帰って行きましたが、もう少し治療を続けるべきだとハナさんは家族に伝えていました。
「それって、毎日来る患者が増加するっていう事?」
「どっちにしても必要だと思って来る人は、来ちゃうのよ!」
自分が忙しくても、ハナさんは「来る者は拒まず!」と一貫しています。
その後中断したアイダの治療が再開されると「これは肥満対策のブローのケースよ」と説明します。
「本当に色々な治療に使えるのね!」
果たして彼女の治療院はどんな感じに運営されるかしらね?
もしかしたらレンよりも彼女の方が積極的な分、成功しそうな気がします。
彼らもブロアーを一つ抱えて帰ってき、そろそろ昨日のアギナルドに出かける前にシャワーを浴びたいと言っていたハナさんに電話がありました。
「マカピー、もう一つの急患。ステージ4の大腸ガン患者が吐血したって!」
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