物語を愛した1人の女性の話
絶対に捨てられない本って、ありますか?
“鱗蜻蛉”は、この本は捨てられません。持つだけで、いろんな感情が湧き上がる、希有な本だと思います。
作品:八本脚の蝶
著者:二階堂奥歯
初版:2006年1月23日
本書のことを知っている人はどれくらいいるだろうか。
著者のことを知っている人はどれくらいいるだろうか。
本書は、1977年生まれの1人の女性が、2001年6月13日から2003年4月26日までBlogで綴った文章をまとめたものである。
彼女は、若き感性豊かな女性編集者だった。
物語を愛し、文書を愛し、この世界との距離感に悩んだ。
そう、彼女は自殺したのだ。
彼女がBlogで綴った文書は、人を惹きつけた。
意図せず綴った文章の全てが、魅力的だった。
文字の世界の彼女は、嬉々としていることが伝わってきた。
その世界は少しずつ少しずつ形を変えていく。
人は少しずつ変わっていく。
そう、彼女はこの世界から離れたのだ。
決して、誰かが悪かったわけではないのだろう。
決して、文字が彼女を苦しめたのではないのだろう。
決して、この世が悪かったわけではないのだろう。
しかし、彼女は別の世界へ旅立ったのだ。
本を、紙をめくり、彼女の日々を、重みを感じながら読んでもらいたい。
本書を本屋で見つけた時、震えました。
即購入しました。
それから、何度読んだことか、、、
ぜひ。
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