どこからが老害?
土曜日の朝9時
主人と喫茶店のモーニング中です
斜め前の席に年配の女性と娘さん
80代と50代という感じでしょうか
スマホを眺めている娘さん
こざっぱりした服装のお母さん
ちょっと素敵な杖が
テーブルに立て掛けられています
特に会話がある訳でもなく
くつろいでいます
じろじろ見るのも…だけど
まるで自分自身と母を見ているようで
ついつい目が行ってしまいました
母の生前に何回こういう時間が持てたかな…と
サンドイッチのモーニングが来ました
そのこざっぱりしたお母さん
肘をついてサンドイッチを頬張り始めました
みるみるうちに完食
あぁ……
たぶん〝認知症〟
私の母はいわゆる〝お嬢さん育ち〟でした
ちょっとした振る舞いや雰囲気に出ていました
その母が〝認知症〟となり
お茶碗の中のご飯の上に
おかずや漬物や汁物さえも放り込み
わんぱく小僧が食べるように
お茶碗の中でグシャグシャになった食べ物を
掻き込んでいる姿や
肘をついて食べている姿を見るようになりました
そんな姿を見て哀しくなった事を思い出しました
でも
どうなんでしょう
人が人として
どういう状態が幸せなんでしょうか?
過去の事とはいえ
お嬢さん育ちで染み着いている品性のある所作
身内でも他人でも
他者に対して見せる気づかいの数々
きちんとした大人として押さえつけている感情
それによって評価される人物像
そんなものを取っ払った後の生きざま
叫びたければ叫び
相手の事も思いやらずに振り払う手
ぶつける感情
自分自身の〝今〟だけをみつめる日々の行い
ダメですか?
ダメなんでしょうか?
何十年もの間我慢していた事を
表に出したらダメでしょうか…
〝我慢〟という意識さえないまましている我慢
それを取っ払ったら……
でも
まずいですね
〝老害〟
老害と言われている事につながって行くのかな…
肘をついてご飯を食べたり
家の中でお行儀の悪い事をするぐらいなら
許してもらえるでしょうか
まわりの人への被害が小さければ
許してもらえるでしょうか
そうだといいな