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2024/10/06日記_真の人間になる

坊主にする前は前髪がすくなくなっていくこと気になっていて、夢の中でごっそり髪が抜ける夢を見ることがあった。坊主にしてからはその夢は出てこない。昨夜はサラサラヘアになった自分が出てきた。どういう意味かわからないけど、髪が抜ける夢よりはよい。

昨日は芳しくないから、今日は期待したい日曜日だった。スタートはまずまずで、混むほどではなかったものの来客があって、馴染みにの人も来てくれた。その後ぴたりと来なくなり、かなり凹んだ。これは猛暑は過ぎたのにどうしてこんな調子なのか、存在意義はあるのか、1年も経つと新鮮味もなくなって忘れられてしまうのか、と自己否定というか頭のなかは鬱々となった。1時間ほどそんな時間が続いただろうか結構忙しくなってホッとした。昨日のマイナスも埋められた。

今日のお客さんが着ていたTシャツで2枚、欲しいと思った。ひとつは佐藤健寿さんの展覧会限定Tシャツで、白地に赤いイラストと漢字がレイアウトされていた。もう一つはおそらく韓国?の方が着ていた Tシャツで、白地にピンクでひらがなとイラストが描かれたものだった。でもこちらは調べるヒントが見当たらなかった。いいデザインを見ると自分でも何かつくりたくなる。

昨夜眠くなって目がしょぼしょぼしながらついに『真の人間になる』を読み終えた。主人公ハルムトが台湾原住民のひとつブヌン族であったり、他にはアミ族やセデック族なども出てきて、彼らの自然観に触れることができた。狩猟で暮らすかれらの熊、鹿、豹との関わり方は中沢新一さんの本で読んでいたような人間と動物が混じり合ったような世界だった。戦争の描かれているし、その時代の台湾人から見た日本人ももあった。日本は統治する側でも有り、ハルムトが野球で甲子園に行くことを夢見ていたりする。

ハルムトは身体は男でありながら、女の魂を混在していた。ハルムトの家族はそのことを理解して、彼がそのままで生きやすいよう考えた。真の人間になるとはなんだったのか、この作品はそのことについてどう描いていたのかは考えた。

ハルムトにはハイヌナンという親友がいて、でもハルムトにとってはそれ以上の存在だった。恋愛関係というよりブラザーフード的な関係に留めて描かれていた。ほとんどが緩やかな変化で最後に急展開して終わる、純文学的な展開だった。その終盤の試練のなかでハルムトは真の人間が行うべきことの岐路に幾度も立たされる。次から次へと厳しい状況が迫るなかで合理や効率や確率で決断できない。そのなかで人間としてできること、できなかったことの連なりが真の人間とは何かを示しているのではないだろうか。

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