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常磐走って、旅の原点へ再び。 【きっぷ1枚で日本横断:#15】

日本横断15日目、仙台駅から。

おはようございます。現在時刻は朝5時過ぎ、気合の入った早起きです。今日はひたすらに普通列車を乗り継ぎ、福島県と茨城県の県境を反復横跳びするように進んでいきます。今日は途中から、新たに2人の高校同期が合流し、4人での旅になる見込み。昔話が更に盛り上がりそうな予感に期待しながら、今日も日本横断の行程を進めていきましょう。

まずは2度目の関東へ

寝ぼけ眼を覚ますものは

本日1本目に乗車するのは、常磐線の始発列車。この列車に乗るために、今日は気合の入った早起きだったのです。あまりにも眠すぎて全然頭が回っていませんが、とにかく常磐線に乗り込んでいきます。

旅先の始発はなかなか過酷

仙台駅5:30発 常磐線 普通 原ノ町行き(222M)

仙台空港アクセス線へのお乗り換え駅

正直、常磐線と東北本線とが分岐する岩沼駅から先の記憶はほとんどありません。同行人共々、ぐっすり寝落ちていました。何とか終点寸前で目を覚まし、終着の原ノ町駅で先へ行く普通列車に乗り換えます。もう既に、東京でもよく見かける青いやつが停まっていました。

ここから常磐線はひたすらにコレ

原ノ町駅6:53発 常磐線 普通 いわき行き(666M)

3.11の震災の折にニュースで散々流れた地名が続く。
復興に向けた並々ならぬ努力の先に今があることを忘れてはいけない。
人家のまばらな車窓が、何かを語りかけている気がした。

今乗っている区間は、3.11の震災で長らく不通となっていた区間を含んでいます。今僕が見ている美しい海景色の車窓は、決して当たり前のものではない、という事実に少し目が覚めました。ちょっとだけ背筋が伸びたところで、いわき駅に到着です。

初めての目的地に走る

いわき駅では30分ほどの乗り継ぎ時間がありましたので、途中下車をして駅から歩いて15分弱のスタバへ立ち寄ります。かなり時間がギリギリだったので、同行人とは一旦別行動することにしました。

さて、何故そんなギリギリを攻めてまでいわきのスタバへ行こうとしてるのかというと、いわきのスタバが大学生になってから行った初めての18きっぷ旅行の目的地だったからです。当時は地元フラペチーノと称した各都道府県限定のフラペチーノを販売しており、その福島県版を飲むべく、1年生の夏に18きっぷを握りしめて高校同期数人と共にいわきのスタバを目指しました。当時はまだスタバのストアスタンプラリーへ登録していませんでしたので、今回の日本横断の折に再び訪れようと考えていたのです。旅の原点を思い出しつつ、小走りでスタバへ向かいます。
急ぎ足で行くこと12分ほど、お目当てのスタバに到着しました。

345店舗目 いわき平堂ノ前店 #1559

おおお、懐かしい

コーヒーをテイクアウトしたら、再び急ぎ足でいわき駅に戻ります。

この椅子に座ってフラペチーノをみんなで飲んだことすら覚えている

それなりに走りましたので、何とか間に合いました。額に迸る汗を拭いながら、次の普通列車に乗り継いでいきます。無事、別行動していた同行人の同期とも再合流出来ました。

待合室に気になる代物があったが、時間がないのでパス

スタバ以外もカフェ行きたい

いわき駅8:42発 常磐線 普通 水戸行き(540M)

勿来(なこそ)駅、取り敢えず読めない。
同行人が勝手に漢文よろしく返り点を打って「来ること勿かれ駅じゃん」と言っていたのを、当時はボケとして流していたが、後で調べるとこれはガチの由来だったらしく、その話でめちゃくちゃ盛り上がった。
律令時代、石城国から常陸国への蝦夷の侵入を防ぐ目的で作られた関所に由来する地名だそう。すごいな。

ここまで乗り継ぎ以外での途中下車なく最速で進んできましたが、ようやく乗り換え以外の途中下車をします。いわき駅から乗り続けること1時間ほど、日立駅で降ります。

日立駅で降りた目的は、駅構内にある海の見えるカフェに行くことです。改札を出る前から、カフェの様子が見えており、かなり期待が膨らみましたね。朝ごはん代わりに、こちらで軽食をいただくことにいたしましょう。

こちらのカフェ、混んでいると踏んでいたのですが窓際の席がむしろガラガラで、ラッキーだなあくらいに思って座ってみたら、直射日光当たりまくりでした。そりゃ誰も座らないわけだ、と思いましたが、暑い環境にはもはや慣れていますので、そのまま窓際の座席に座り、本日のケーキを注文します。

こうなったら海見ながらケーキ食べたい

しばらく待つと、本日のケーキとしてレモンケーキが出てきました。

最早おしゃれな見た目なら何でも映えますね。徹底的にフォトジェニックなカフェです。肝心のケーキも暑い日に相応しい爽やかなケーキでおいしかったです。生クリーム、甘過ぎるやつは正直あまり得意でないのですが、こちらは甘過ぎず助かりました。

すいすいぐんぐん進もう

まだ見ぬ水辺の景色といえば

海とケーキを堪能したら、日立駅に戻って日本横断の行程を再開します。

駅のコンコースから見える太平洋が圧巻だった

日立駅10:19発 常磐線 普通 水戸行き(668M)

列車は30分ほどで、終着の水戸駅に到着です。ここで、今日新たに合流してくれる高校同期2人と落ち合います。

合流している同期がNewDaysで食事を調達している隙を見て、こちらはそそくさとスタバに立ち寄っておきます。

346店舗目 水戸エクセル店 #1227

実はこのスタバも、地元フラペチーノの茨城県版を飲むためにかつて来たお店。
今日は思い出深いスタバへの再訪が続いています。

無事水戸のスタバでも本日2杯目のコーヒーをテイクアウトできたところで、次に乗る水郡線の普通列車へ乗り込んでいきましょう。ちなみに、水戸から合流した高校同期はもう既に水郡線を4回ほど乗り通したことがあるらしく、そんな中よく来てくれたなぁと感心しておりました。良い同期を持ったものです。

水戸駅11:15発 水郡線 普通 常陸大子行き(825D)

上菅谷駅では列車交換があった。
水郡線はカラフルで新しい気動車が走る。
瓜連(うりづら)駅もちょっと読めない

1時間ちょっと乗車したところで、終着の1つ手前、袋田駅で途中下車をします。袋田駅からは、バスに乗り換えて日本三名爆の1つ、袋田の滝を目指します。

袋田駅前12:31発 茨城交通バス 滝本行き

なんか見覚えのあるやつがいるぞ…何故だ……

バスは10分弱で、袋田の滝にほど近い滝本バス停に到着です。ここからは歩いて、袋田の滝を目指します。

途中、料金所で300円を払ってトンネルに入り、滝の麓を目指す。料金所からのトンネルの流れが高速道路にそっくりでちょっと面白い。
トンネルの最奥にあるエレベーターで観瀑台へ

これまで数多の水辺の景色を楽しんできましたが、滝はこれまでの車窓にない景色でしたので、気持ち新たに楽しむことができました。ちょっと水量が少なめな感じはしましたが、これはこれで白糸みたいで風情があって良かったですね。

看板に描いてあった誕生ストーリーがダイジェストし過ぎてて、同行人たちとひとしきり盛り上がった。

滝景色を楽しんだら、帰りは吊り橋からバス停に戻ります。

同行人、渡っているのが自分たちだけになるやいなやがっつり揺らしてきたので、やっぱり高校同期だなぁ、と。
横から見る袋田の滝を名残惜しむ

バス停まで帰る道中、香ばし過ぎる匂いにどうしても我慢できなくて、焼き団子を購入しました。注文してから炭焼きしてくれる嬉しい仕様。バスを待つ間、香ばしさMAXの焼き団子を楽しみます。

こんなん美味しいに決まってる。
ちなみに、めちゃくちゃ美味しい。それはそう。

滝本13:43発 茨城交通バス 袋田駅前行き

バスが駅に到着してからは30分ほど列車が来るまで時間がありましたが、駅周辺には特段何もなかったので、のどかな駅の風景に癒されながらゆったりとした時間を過ごします。

駅前のレンタサイクルポートが駅みたいになってた
反対方向の列車を見送る
セミの声が響き渡る夏の駅。

1人旅の原点を再訪

袋田駅からは引き続き水郡線に乗り込み、郡山方面を目指します。ただし、郡山駅は一昨日既に通っていますので、1つ手前の安積永盛(あさかながもり)駅で途中下車します。

黄色は2日前に通った経路、赤色は本日通る経路。
隣の駅に来るまで2日かかるトンデモ仕様だが、同じ駅を2度通らないというルールは遵守している。

袋田駅14:27発 水郡線 普通 郡山行き(333D)

奥久慈清流ラインの本気
常陸大子駅、北海道感がある。

道中結構眠かったので半分以上はウトウトしていましたが、中高生の乗り降りが結構あり、地域のための路線という感じがひしひしと伝わってきました。列車は袋田駅からたっぷり2時間ほどかけて、安積永盛駅に到着です。今朝福島県から茨城県へやって来たばっかりでしたが、再び福島県へ戻ってきました。

駅は中高生でごった返していた。
活気のある駅。
郡山駅はこちら側だが、
反対側から2日かけてやってきた。
果てしない旅。

さて、安積永盛駅で途中下車した理由は、接続時間が長かったからというわけではありません。ここから歩いて20分ほどのところに、僕が初めて本格的に1人で遠出した先のスタバがあるからです。これも地元フラペチーノのキャンペーンをやっていた時期でしたが、いわきで飲んだ福島のフラペチーノをもう1度飲みたかったのですが、人気だったおかげでどこも売り切れており、唯一郡山安積店だけで売れ残っているかもしれないという情報を聞きつけ、猛暑を省みず1人青春18きっぷを握りしめやってきた思い出のスタバなのです。初めての本格的な1人旅の目的地へ再訪しに行きます。

国道をひたすらに歩く旅のスタイルはここから始まった気がする
この川を渡りながら1人フラペチーノを飲んで、旅の動機のバカバカしさとフラペチーノの美味しさに、炎天下で笑みが溢れたことを鮮明に覚えている。

今回も20分ほど歩いて、額に汗をかきながらお目当てのスタバに到着です。今回も以前と同様、中身こそ変わってしまいましたが、期間限定のフラペチーノをいただくことにいたします。

347店舗目 郡山安積店 #1084

おお、これだ
これが原点だ

当然どこで飲んだって味は同じはずですが、心なしか2割増しくらいで美味しく感じましたね。2年前の自分を回顧できたところで、駅に戻っていきます。ちなみに、同行人たちはさっきの水郡線でそのまま郡山まで行っていますので、次の普通列車で再合流です。

駅に戻ろう。

見慣れた帰り道を辿る

安積永盛駅からは、東北本線を乗り継ぎ宇都宮駅まで南下していきます。18きっぷ旅行で何度も通った道ですが、気持ち新たに進んでいきましょう。

これも東北旅でn回遭遇するやつ

安積永盛駅17:10発 東北本線 普通 新白河行き(2146M)

白河駅を出たあたりで、再び東北新幹線と合流する

良い景色だけど車窓には見飽きたかな、と思っていましたが、同行してくれている高校同期の蘊蓄話が止まらなかったおかげで、退屈せずに過ごせましたね。新白河駅ではしばらく接続待ちがあったので、一旦途中下車をして、売店を見ていて気になったこちらを飲んでみることにします。

さるなし…?

「さるなし」とはキウイフルーツの原種らしく、言われてみれば確かに似てなくは無いのですが、独特の甘みと酸味があって、今までに飲んだことのない面白い味のジュースでした。是非機会があれば、生のさるなしをかじってみたいですね。まあ生食出来るかは存じ上げませんが。
駅周辺を散策してから、ホームへ戻って次の列車に乗り込んでいきます。

松尾芭蕉のような文学的な感性があったら、現代のこの景色はどう見えているのだろう。
白のつく駅名が連続している

新白河駅18:32発 東北本線 普通 黒磯行き(4142M)

日没寸前の白河の関
黒田原駅を出る頃にはすっかり夜も更けた

20分ほど乗車したら、跨線橋を跨いでお乗り換えです。この跨線橋から見える景色が個人的なイチオシなのですが、さすがに暗くて何も見えませんでしたね。大人しく先を急ぎます。

いつからか、電光掲示板付きの新しい車両になっていた

黒磯駅19:00発 東北本線 普通 宇都宮行き(684M)

野崎駅をブレっブレで出発
氏家駅、ローマ字表記だけだと多分めちゃくちゃ読みづらい

この区間、車窓0だと思いの外長く感じますね。極端に長い時間乗っているわけではないのですが、通る度毎回不思議と長く感じるのです。小山や宇都宮が思いの外栃木県の南の方にあるこたとに起因しているのでしょうか。高校同期と昔話に花を咲かせつつ、宇都宮駅到着を待ちます。
列車は黒磯駅から50分ほどで、終着の宇都宮駅に到着です。本日の日本横断の行程はここまでです。

流石にお腹が空いて来ましたので、ここで夜ご飯がてら宇都宮餃子をいただきます。

同期は揚げ餃子を頼んでいた。
流石にお互い美味しそうだったので1個ずつ交換することに。

宇都宮の餃子は餡の肉がたっぷりで、皮がしっかりとしていて美味しいですね。1日中移動して疲れた身体にピッタリのスタミナ食でした。1日の締めとしてはベストだった気がします。
ここから同期は新幹線で帰るとのことでしたので、同期の使っていた青春18きっぷを譲り受け、ここからは18きっぷで帰宅していきます。また明日、宇都宮駅から出直すことにいたしましょう。
今日はひたすらに普通列車で長い道中でしたが、高校同期と話していたおかげで実際の時間ほど長くは感じませんでしたね。気心の許せる相手と喋っている時間は、どうしたって短く感じるものです。長いことついて来てくれた高校同期に感謝しながら、さっさと帰宅の途に着きます。どうせ明日も宇都宮まで来なきゃいけませんので、朝早いでしょうからね。いい加減乗る列車の下調べもしなくては。

それでは、おやすみなさい。

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