夏の北海道に、別れを告げる。 【きっぷ1枚で日本横断:#5】
日本横断5日目、札幌市内から。
おはようございます。現在時刻は朝7時半を回ったあたり。札幌市内の宿泊していたネットカフェを出発し、日本横断を進めていきます。今日は野球観戦をした前日とは対照的に、特急や新幹線を駆使した大移動。いよいよ北海道の行程を終え、今日の夜には青森県へ上陸します。
大移動をはじめる前に
せっかくの札幌なので…
さっそく札幌駅から行程を開始しても良かったのですが、せっかく札幌にいますから、スタバに寄っておかない手はないでしょう(※そんなことはない)。スタバ巡りを標榜する人間として、街中の随所で観測されるスタバの看板を無視するわけにはいきません。目覚ましがわりにコーヒーをいただくことにいたします。
こちらのお店ではコーヒーをテイクアウトでいただいたのですが、札幌の街を歩きながら飲んでいたところ、飲み終わる頃にもう1店舗スタバを見つけました。こちらにもせっかくなので寄っていくことにします。
本日2杯目のコーヒー片手に、札幌駅まで歩きました。何だか今日は雲が綺麗です。これからの車窓にも期待できそうな予感がします。
贅沢に朝から海鮮を食す
札幌駅に着いたら、いよいよ日本横断の行程を進めていきます。本日最初に乗車するのは、函館本線の普通列車。終点まで乗車し、小樽駅を目指します。
途中で通る銭函駅〜朝里駅間は車窓から望む石狩湾が美しい区間です。ロングシートの車両でしたが、終始車窓に釘付けでした。おかげでちょっと首が痛くなりましたが、まぁ必要経費でしょう。
列車は銭函駅での信号点検などの影響もあり、1時間ほどかけて小樽駅に到着です。
小樽駅ではしばらく乗り継ぎまで時間がありそうでしたので、ここで朝ごはんをいただくことにします。駅前の三角市場で、どうしても食べたかった海鮮丼をいただきます。
僕は三食丼を注文し、乗せる3種類の海鮮は、うに、サーモン、帆立を選びました。かなり悩みましたが、後悔はありません。
こちらの食堂、実は1年前の夏にも1人旅の折に訪れたことがあり、その時のおいしさが忘れられなくて今回小樽で再訪することにしました。もちろん、期待を裏切らない美味しさでした。1年越しに来られて本当によかったと、心の底から思えました。十分に海鮮を満喫したところで、小樽駅に戻って次の列車の改札を待つことにいたしましょう。
高速化の代償を偲ぶ
山線で北海道の夏を満喫
小樽駅からは、倶知安(くっちゃん)駅やニセコ駅を経由する通称「山線」と呼ばれる区間を通り、長万部(おしゃまんべ)駅を目指します。渡島半島の付け根の南端に向けて、山を南北に縦貫するよう向かっていくイメージです。
実はこの区間、北海道新幹線の札幌への延伸に伴い、2030年度を目処に廃線となることが決定しています。新幹線は長万部駅、倶知安駅、新小樽駅(仮)と停車していくことになる予定で、間の駅は必然的に廃駅となってしまうのです。今回の日本横断を通じて、もうすぐ消えてしまう「山線」に別れを告げつつ、その車窓を堪能していきたいと思います。
車内は途中の余市駅へ向かうお客さんでごった返していました。新幹線が開業したらおそらく余市へはバス輸送ということになるのだと思いますが、それが観光客の客足を遠ざけることにならないと良いなと、思ったり思わなかったりしました。輸送の高速化に伴い、犠牲になる駅を偲んで先へ進んでいきます。
倶知安駅に着いたら、ホームの反対側に入線する普通列車に乗り換えて、長万部駅を目指します。
特に倶知安駅から先の区間は個性的な名前の駅が多く、車窓も美しくて、まさに北海道の夏を視野いっぱいに体感できました。
倶知安駅から走ることおよそ1時間半、列車は終着の長万部駅に到着です。
長万部に、あつまんべ
長万部駅では多少の乗り継ぎ時間がありましたので、途中下車をして、海の方まで少し歩きました。駅から程なくして、太平洋を望むことができます。
道中にあった集会所的な建物、名前が「あつまんべ」でした。街全体が「まんべ」推しなのでしょうか。確かに、特徴的なネーミングです。
彩り豊かな街です。さて、肝心の海ですが、空の綺麗さも相俟ってめちゃくちゃ見応え抜群でした。途中下車出来て本当に良かったです。
フォトジェニックな海に満足したところで、ここからは特急列車に乗り込み、函館を目指します。指定席を取ったのですが、なんと指定席はほぼ満席でした。特急北斗、何だかんだで人気のようです。
新幹線との乗継割引を効かせるために、特急券は途中の新函館北斗駅までしか取っていません。そのため、一旦下車して後続の普通列車にお乗り換えです。相変わらずの古めかしい車両で、冷房は予想通り全然効いていませんでしたので、窓を全開にして函館駅まで進んでいきます。同行人の方は初体験の北海道ローカル線文化、たまたま窓際に座っていた先輩の髪の毛はしっかりスーパーサイヤ人してました。
列車は25分ほど走り、函館本線の終点である函館駅に到着しました。一応、経路上は札幌駅の2つ手前の白石駅から函館本線を辿ってきたわけですが、函館までの道のりは大層長かったです。新函館北斗駅〜函館駅間は経路外になるので、改札口でお馴染みの清算をして下車します。
北海道のラストを飾る
市電に揺られて引き返す
さて、函館駅では新函館北斗駅で新幹線を待つ代わりの分だけ時間の余裕があります。同行人の後輩が漫画好きということで、ゴールデンカムイの聖地巡礼を果たすべく、五稜郭を見にいくことが現地で決定しました。正直、僕はノープランで函館に突っ込んでいましたので助かりました。そうと決まれば、駅前から出る路面電車に乗り込んで、五稜郭公園を目指します。
ちなみに、JR線の五稜郭駅は五稜郭公園から全くもって近くないので注意しましょう。ノープランとはいえ、そのレベルの下調べは済ませております。
路面電車に揺られること15分強で、五稜郭公園前駅に到着です。
とここで、僕にとっては見逃せないものを見つけます。そう、もちろんスタバです。この旅では全国のスタバ巡りも重要な目的になっています。同行人の皆さんには先に五稜郭公園の方へ向かってもらい、僕はそそくさとコーヒーをテイクアウトします。
テイクアウトを済ませたら、コーヒー片手に早歩きで同行人の皆さんに追いつき、五稜郭公園を目指します。しばらく歩くと、五稜郭タワーが見えてきました。
五稜郭を一望すべく、営業終了ギリギリでしたがタワーに登ることにしましょう。チケットを買ってエレベーターに乗ります。
五稜郭はもちろんのこと、函館市街を一望できる良いタワーでした。閉館時間ギリギリまで楽しんだら、市電乗り場に戻って函館駅まで引き返しましょう。
やきとり?やきぶた?
函館駅まで戻ってきたら、本日の夕食を調達します。函館まで来ましたので、ご当地コンビニの「ハセガワストア」、通称ハセストで有名なやきとり弁当を持ち帰ることにいたしましょう。
10分ほど待って、焼きたてのやきとり弁当を購入しました。すでにめちゃくちゃいい匂い。
ただ、1つ疑問なのは肝心のやきとりが豚肉を焼いたものであること。お弁当のパッケージイラストも豚さんです。まぁ確かに、やきぶたと言ってしまうと別のものが連想されますね。名前は何であれ、おいしければいいのです。あまり考えすぎずに先を急ぎましょう。函館駅から快速列車に乗り込み、新函館北斗駅まで引き返します。
猛スピードで名残惜しむ
新函館北斗駅に着いたら、慌ただしく乗り継ぎを済ませて、北海道最後の列車、北海道新幹線のはやぶさ号にお乗り換えです。
こちらの新幹線、新函館北斗駅を出発すると途中の木古内駅や奥津軽いまべつ駅には停車することなく新青森駅に向かうのですが、それでも到着までは1時間弱。何だかんだで津軽海峡は長いのです。先ほど函館駅で購入したやきとり弁当を広げ、夕食の時間といたしましょう。
見た目通り、しっかり濃い味のタレが抜群のやきとりでした。やき「とり」…?いや、そうでした、細かいことは気にしないんでした。思いっきり豚肉でしたが、最後まで美味しくいただきました。やきとり弁当を食べつつ、同行人の皆さんと青函トンネル長いね〜なんて話をしていたら、あっという間に新青森駅に到着。猛スピードで、北海道の日本横断ラストランが終了しました。北海道、長かったけど楽しかったな。本州もきっちり満喫していきます。
本州満喫に備えて
新青森駅に到着した時点で、時刻は20時半過ぎ。大移動でかなり疲労が溜まっていますので、今後の本州での行程に備えてさっさと本日の寝床に向かいます。奥羽本線の普通列車に乗り継ぎましょう。
暗闇の中列車に揺られること40分で、本日の最終目的地である弘前駅に到着です。弘前駅も若干経路外に乗り越していますので、函館駅と同じ流れで清算をして下車です。
あとはホテルに向かうのみですが、まだ少し時間があったので、若干の回り道をして駅近くの商業施設に入っている書店併設型のスタバで締めの1杯をテイクアウトします。
というわけで、本日はここまで。いや〜今日も相変わらず長い1日でした。ホテルできっちり休んで、明日からの東北紀行を全力で楽しみきります。いよいよ本州か。帰ってきたような、そうでないような。これまたワクワクしますね。
そういえば、この旅初のホテルです。ぐっすり寝られそうだ。
おやすみなさい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?