「神経症候学を学ぶ人のために」から学ぶ - めまい
今回は医学書「神経症候学を学ぶ人のために」から、めまいに関する重要なポイントをまとめました。
回転性めまい(vertigo):部屋が回っているような感覚のめまいです。頭の位置を変えることで起こる「頭位性めまい」は、小脳の血管の問題でも発生することがあります。一方、メニエール病や脳幹の血流障害の場合は、通常、頭の位置を変えても症状は変化しません。
浮動性めまい(dizziness):床が揺れているような不安定感を感じるめまいです。一般的に知られていませんが、内耳の問題でも起こることがあります。
頸部体幹の不安定(truncal instability):体のふらつきを感じる症状です。この場合、頸部の筋力低下が原因となっていないかどうかの確認が重要です。
動揺視(oscillopsia):周囲のものがゆらゆらと揺れて見える症状です。
失神発作(syncope):気が遠くなるような症状です。特に以下の点に注意が必要です:てんかんによる意識障害発作との区別が重要。Adams-Stokes発作の場合、意識障害に伴って痙攣が見られることも。症状が起こる条件が診断の手がかりに。
立ち上がった時に起こる → 起立性低血圧の可能性
食事の後に起こる → 迷走神経反射や食品の影響の可能性